「 九州 ・ 沖縄 ぐるっと探訪 」

九州・沖縄・山口を中心としたグスク(城)、灯台、石橋、文化財および近代土木遺産をめぐる。

国指定重要文化財 ・ 福岡県大牟田市 「 早鐘眼鏡橋 」

2013-11-12 04:57:09 | 福岡の石橋



「 早鐘眼鏡橋 」 大牟田市








鉄柵の外側から見た早鐘眼鏡橋の全景






県道から入った所に立っている路標






橋の上に造られた水路






水路の水を溜める枡






橋の裏側から見た輪石







地面から直に出た輪石の付け根部分






早鐘眼鏡橋の説明版






橋のそばにある梵字で書かれた石碑と碑文









●所在地:大牟田市早鐘町128
●完成年:1674(延宝2年)
●設計者:三池藩代官 平塚信昌
●施工者:三池藩代官 平塚信昌
●管理者:大牟田市
●文化財指定等:国指定重要文化財(建造物)


所在地 /  福岡県大牟田市早鐘町128 : さかさま川
架橋  /  延宝2年
石工  /  櫟野石工
長さ   /   11.2m  幅   /  3.15m
拱矢  /   ?m   径間  / 10.1m
環厚  /   ?㎝ 
水路深 /  0.33m
水路幅 /  0.45m  
単一アーチ水路橋


早鐘眼鏡橋は、築町から勝立に通じる道路と、炭鉱鉄道が交わる地点から北東100mのところに、
大牟田川(現地では「さかさま川」という)を跨いで架けられている。
江戸時代の初め頃、諏訪川右岸の村々、今の片平町・川尻町・天領町・諏訪町あたりは用水が乏しく、
しばしば干ばつの被害を受けていた。
三池藩は、この対策として寛文4年(1664)大牟田川の上流にある早鐘の谷に、
当時としては筑後第一の早鐘池という大きなため池を築き(1664年)、
さらに用水を諏訪川右岸と大牟田左岸に灌漑するために、この眼鏡橋をかけて水路を高く通した。
 
この水路橋が早鐘眼鏡橋で、延宝2年(1674)、三池藩の代官平塚信昌が中心となって架けた
石造アーチ型水路橋で、この様式ではわが国で一番古いものであり、
水利土木資料として貴重な建造物として国の重要文化財に指定されている。

橋の上には3方が板石で作られた深さ33センチ、幅45センチの水路が通っている。
アーチを半円型にすると橋が高くなって水流が悪く、
また橋を低くした半円型にすると橋間が狭くなり、下を流れる逆川があふれて洪水の恐れがあるため、
円心を2.46メートル下げた3分の1型の眼鏡橋としている。
藩独自の土木技術を駆使した、日本で初めての石造水道橋でもある。
この橋の石材は、大牟田市櫟野地方に産出する阿蘇溶結凝灰岩で構築されているが、
これに携わったであろう櫟野石工たちの名は残っていない。 
 
わが国の眼鏡橋は、中国の僧黙子如定によって、寛永11年(1634)長崎に初めて架けられ、
やがて全国に広がったものである。
この新しい橋の様式を、いち早く三池藩が灌漑工事に利用したことは、
藩の産業開発についての熱意と研究の旺盛さがうかがわれると同時に、
その優秀な土木技術は今も高く評価されている。
 
また、橋の北方約2kmの三池町には、江戸時代の末期に築造された陣屋眼鏡橋が今も残っている。
早鐘堤はゴルフ場となり、眼鏡橋だけが往昔の姿を残しその事跡を伝えてくれている。



三池太守従五位 「 立花和泉守と家臣の碑 」

2013-11-12 04:56:16 |  滝 ・ 名所 ・ 神社仏閣














早鐘眼鏡橋の入り口にあるこの碑は、字が解読出来ない部分もあったが、
解かる所だけ明記しておきたい。

石碑の中央に梵字の下に蓮の花が書かれており、
その右側に、( 不明 ) 三池太守従五位 立花和泉守源朝面種長

その横から順に、伊藤源左衛門
        藤原貞廣
     家臣 屋山三右衛門
        福田次右衛門
( 不明 )

そして左横に、寛文四甲辰天正月日  と書かれてある。



『 ラ・フランス 』 が届いた。

2013-11-12 04:55:43 | グルメ


























昨日、午前中にエントランスの生コンを打ち、
午後から駐輪場の基礎を設置した。
日曜日とは打って変わって一日で晩夏から初冬に移行したようであった。
いつもの出で立ちで現場に出ると、
北風が強く冷たく吹き付けて、動いてなければ体温をそっくり奪って行くような寒さだった。
午後3時を過ぎて風が止んで、暑さ寒さを意識させない気温になったので、
それだけで一日が救われた気持ちになった。

仕事から帰ると東京の友人から 「 ラ・フランス 」 が届いていた。
先日、熊本から送られて来た 「 荒尾梨 」 がまだ残っているのに、
重なる時はこうしたものである。