Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

2023年以降の計画の発表

2020-04-25 | 
バーデンバーデンの復活祭の2023年以降の計画が発表された。2022年に延長されることが契約されたようだ。2021年まで大枠計画がキリル・ペトレンコの口から発表されたことで驚いていたが、チャイコフスキーに続いてその次の二年のドイツ音楽の一年目がリヒャルト・シュトラウスと一日於いて発表された。

背後には、今回中止になった「フィデリオ」以降のまた秋の公演に関しての計画推進の中でこの計画の発表同意となったようだ。既に2023年についてもドイツ音楽とペトレンコが示唆していたことで、それも二年目の一年目は有名曲か二年目が珍しい曲かとの疑問もあった。

そしてバーデンバーデンの祝祭劇場がこれでどれほど助かったかというと、先ず私のような人間は数は少なくともこれで完全に2020年分の購入金額を精々秋の分を引いたぐらいで寄付することに躊躇が無くなった。既に宣言していた通りで、復活祭の見通しさえつけばそれなりに協力する。実質的に復活祭パトロンである。なにもパトロンシートもサロンも要らない。流動資金で少なくとも「フィデリオ」での損失は埋められればいいだろう。何回も繰り返すが、一番いいのは秋に米国ツアーが無くなり何回か「フィデリオ」が上演できれば取り返せる。倍から三倍ぐらいは払うのではなかろうか?

先ずリヒャルト・シュトラウスで有名曲ならば「ばらの騎士」、「エレクトラ」がペトレンコ指揮で新制作を期待される。ミュンヘンでも再演は「アドリアネ」であったが、ペトレンコが得意にしているのは「エレクトラ」ではない二曲になる。但し「ばらの騎士」はラトルが復活祭で振っていているのでどうだろうか?それ以前にはティーレマン指揮の上演も映像化されている ― 気になる情報として、マルリス・ペーターセンがマルシャリンを新たなレパートリーに入れるという事実である。一番評判を集めやすいのは歌手さえ見つかれば「エレクトラ」ではないかと思われる。どうしてもまたアスミク・グリゴーリアンが気になるところだが、まだ早い。

しかし本当に関心があるのは、もし2023年が珍しいシュトラウスであったとしたら、「カプリツィオ」か「無口の女」ぐらいでしかないので、先ずは2024年が珍しい曲でシェーンベルク作曲「モーゼとアロン」を期待したいのだ。

反対に秋の公演の発表が遅れているという事を示している。こちらも5月中旬までに分かればよい。アメリカ公演向けのプログラム一つは演奏されるだろう。もう一つはフランクフルトで演奏するので必要はない。11月までにどのように進展しているだろうか。

兎に角、メーデーのイスラエル演奏旅行も飛んでしまったのだから、これらはコロナ騒動が収まった後に繰り返されることになる。また、オリムピック前の日本での公演も来年への延期が無くなったと発表された。これは既に月曜日のベルリナーフィルハーモニカーの計画で分かっていた。

一方ザルツブルク州は、今と同じように大変な時代に創立されたザルツブルク音楽祭を他と特別扱いすることなく何らかの形での開催に知事の言葉として言及した。オペラ上演などは難しいだろうがホーフで行う「イェーダーマン」などの開催が五月中旬の決定を受けて具体化する。

LPのジャケットを振ると昔のチラシが出て来た。何かと思うとムラヴィンスキー指揮のレニングラードのフィルハーモニカーの1977年の大阪公演のそれだった。価格は一万円上限なので安くはないが行こうと思えば行けた筈だ。しかしその前のチャイコフスキーの二曲で満足してしまったようで、ドイツプロと「くるみ割り人形」組曲に入っていない。当時からドイツ物など駄目だと思っていたのだろう。CD化されている公演のようだが、組曲だけは聴いておけばよかったと今思う。「オベロン」も古い録音で知っているが、又その後小澤指揮のユンゲドィツェも1986年にアルテオパーで聴いていて、彼の「ルスランとリュドミラ」ほどではなかったであろう。この年にあのショルティ指揮のシカゴ交響楽団を聴いていたのかと思う。丁度大管弦楽文化が歴史的な頂点に達していた時だったのだ。二日もあった公演のどちらも聴いていないというのがとても贅沢な選択だった。懐かしいというよりも、もはや歴史的な記憶である。

八百屋に行った。マスク無しの最後の機会だ。パーソナルも客も誰もしていなかった。まだ月曜日からの事であるが、誰もしたくはないのだと確認したに過ぎない。やはりスーパーに訪れる客とは客層が違うのだろう。



参照:
光闇、強弱のコントラスト 2019-05-22 | 文化一般
ペトレンコの唯一無二の祝祭 2019-11-23 | 文化一般

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