Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

独裁者を裏切るとなると

2022-03-02 | 歴史・時事
ミュンヘンでのプーティンのご友人指揮者ヴァレリー・ゲルギーエフへの処置が決まった。我々最初から反対していた者には今更感がある。それは最早プーティン大統領がキエフに戦略核を投下してという事態に再度繰り返しておきたい。抗議するときは徹底的にやっておくべきだったということであり、芽の内に摘んでおかないと取り返しがつかないということだ。森の中を小一時間歩きながら考えていた。

キエフで核弾頭が破裂すればNATOはモスクワに報復するしかない。要するに今日明日にでも世界の大都市が核の雲の中に納まる。それを避けるには権力者に交戦力を持たさないことに限る。それ以外には方法がない。

ありとあらゆるポピュリストは権力を掌握すると同じような独裁者になる。ポピュリズムにはより一層注意しなければいけないのはそれゆえである。

文化政治的に今回のゲルギーエフ排除の流れを扱っているのはフランクフルターアルゲマイネ紙である。最初にSNSが騒ぎ出したとして、先ずはカーネギーホールのキャンセルで成果が出た。私も少なくとも少しは力になれたかと思う。なぜならばそもそもの問題点を認識していたからである。

罪状が挙げられていて、ゲルギーエフの故郷の分離独立運土において、そしてクリム半島軍事侵攻への賛意署名、そしてシリアでの凱旋演奏会、ホモ禁止法案への賛意など、そしてロシア国内で政治的な自由の代わりに得た権力と富。しかし元々はクレムリンの文化審議者に招聘されたことで、もしそれを断っていたならば大変厳しい状況に追い込まれていただろうとしている。その後はペテルスブルクの劇場のヴラディオストックでの子劇場の建設や各地の音楽祭、後進の為の教育機関など公私共々に大きな権力と儲けとなったとある。

比較例として1949年3月にニューヨークでショスタコーヴィッチがノヴォコフにスターリンによるストラヴィンスキーの演奏禁止の責任を問われた時、スターリンを支持する以外にはその場で亡命するしかなかっただろうと書かれる。つまり、その後の信憑性に議論のあるヴォロコフによる「証言」が出て、多くの違う主張などが聴かれたが、同時に事実と虚像は異なるとして、また「マクベス夫人」におけるウクライナの餓死による虐殺をも擁護したにも拘らずの上演禁止などのその作曲家の楽天性へも疑問が投げかけられる。

それらの意味からは、同様にプーティンのお友達のソプラノ歌手アナ・ネトレブコは、50歳の誕生日をクレムリンで祝ったなど派手な宣伝としては使われているが、殆ど無料で奉仕しているだけで殆ど権力と無縁としている。

そこでバーデンバーデンの祝祭劇場も、ゲルギーエフとの26年間の協調関係を停止しても、復活祭出演のネトレブコには改めて返答の機会を与えた。そしてロシアの有名人がとても危険な状況にあることを考慮して、様々な可能性をオプションとして残しておくとした。当然のことながらゲルギーエフがプーティンに殺されても全くおかしくないという事でもある。

同時に一様に誰にも容疑をかけることはなく、東西欧州文化への紹介への全ての出演者には劇場が責任を持つとしている。要するに要らぬ発言をしないように誓約書をとるという事だろう。



参照:
Der Lärm unserer Zeit, Jan Brachmann, FAZ vom 26.2.2022
ソヴィエトからの流れ 2022-02-28 | 音
心拍52でノンレム睡眠落ち 2021-03-16 | 生活
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バラの月曜日の花冷え

2022-03-01 | 
足の調子がまだ全快ではない。違和感が丁度二週間前の金曜日の様にある。この状態で無理して走って足が腫れた。幸い細い靴が履けるのでその方の影響はないが、今は無理して走れない。その代わり30分ほどはまたゆっくり歩くことにする。

先週金曜日に走って、戻ってきて気が付いた。靴下が薄くなっていて、足が床にくっついた。そのようなことをしていてはまさしくそこが傷む。早速新しい靴下が必要だ。若干生地やらが異なる機能も弱化異なる二足を交換に変えて履いているので、同じタイプを探した。二種類の色があって、破れたのがブルー系で、その前は白系を履いていた。幸い探してみるとアマゾンマーケットで両色とも出ていて、白色が二ユーロ安売りになっていた。どちらでもよいのだが、白は汚れが分かりやすい。しかし夏場はウレタンが少し入っていてコムプレションが効いていても少しでも涼しく感じる方が使いやすい。因みにもう一つは綿系が入っていてガサガサで伸びがない反面より足触りが涼しい。送料込みで14.99ユーロのランニング用はソックスは決して高くはない。なによりも足を守るのが大切である。

そのように春の訪れで、金曜日に写したアーモンドを上げておく。名ワイン地所ペッヒシュタインの一部であるが、寒暖とは関係なく木が持っているクローンによって開花の時期が違うように思える。ブドウにおいてはそのようになている。そのような塩梅で開花の時期がずれていて三週間ぐらいの間に揃うと思う。

ウクライナ侵略の影響での天然ガスパイプラインを閉じたことから日本ではドイツで凍死者が出るとされているらしい。実際にドイツは液化天然ガスステーションがないことから止まると配給が無くなる。もう一度寒気が来たら3月末までに供給が止まるとされている。しかしこのカーニヴァル週間以降本格的な寒気が来た覚えはない。確かにここ二三日は零下数度まで下がるが、陽射しがあると暖房もあまり要らない。11月ぐらいの寒さとは全然異なる。

そもそも天然ガスパイプラインはCO2を出さない自然エネルギーまでに数年の繋ぎで準備されていたので、既にパイプラインの使用中止を訴える声も出てきている。いづれにしても一時凌ぎを何とかすればよい。しかし安くなるとして我々のところでは昨年油から天然ガスのボイラーに変えたところだった。パイプラインの使用が止まると経済的に困るのはロシアとウクライナである。

ロシアの領空が飛行禁止になったのを受けてEU領空もドイツでは日曜日15時からロシアの航空機の飛行が禁止された。復活祭の為にベルリンの練習にやってくる多数の歌手陣はどうなるかと気が気で仕方がない。コロナの件は一旦落着してのことだった。日曜日の夜にはリヒテンシュタインやルクセムブルクからの小型の旅客機がドイツ上空を通ってモスクワに飛んでいた。恐らくオリガルヒが現金や金を運んでいるのだと思ったが、案の定スイスも口座凍結になった。どうも特別許可をとれば飛べるようだ。必要ならば復活祭もお迎えの飛行機を飛ばさないといけないのだろうか?ぺテルブルクからは対岸のフィンランドに渡るのは早いようだが、モスクワからの旅行となると大変である。一週間の期限ではあるが早く決着がついて欲しいと思う。NATOの速攻部隊の配置の戦略的効果で長期戦化を避けて早めに撤退して貰いたい。



参照:
旅行のアレンジメント 2022-02-22 | 生活
バラの月曜日の想い 2018-02-16 | 暦
コメント (2)
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