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片岡仁左衛門丈の芸…♪

2023-05-29 11:06:30 | Weblog
昨晩のNHK『古典芸能への招待』は、片岡仁左衛門丈の特集でした、ご本人へのインタヴューを交えながら、
『松浦の太鼓』全幕と、仁左衛門丈の当たり役の数々を過去の映像から味見程度に編集して放送してました。
まず『松浦の太鼓』、これは“忠臣蔵”の外伝のようなもので、吉良上野介邸の隣に住む松浦鎮信公が赤穂浪士の討ち入りを心待ちにしている討ち入り前夜の様子を描いたもの。
一幕は、俳人宝井其角とその弟子で子葉と号した旧浅野家家臣大高源吾とが邂逅する場面、二幕一場が松浦邸での句会、二幕二場が松浦邸玄関先で源吾が討ち入りを果たしての報告をする場面です。
仁左衛門丈の松浦公、磊落でもあり洒脱でもありいかにも殿様らしい殿様です
俳諧を楽しむうきうきとした表情やちょいと機嫌を損ねた表情、いかにも歯痒げな表情など、どこを切り取っても絵になり、幕切れで扇をかざして見得となるところなどその様子のよさにニンマリしちゃう。
普段の素顔の仁左衛門丈は垂れ目で優し気な風貌なのに、お役となるとあの目力の迫力
番組後半では過去映像からの抜粋を少~しずつ。
なんといっても仁左衛門丈といえば『女殺し油地獄』ですが、その与兵衛がお吉を殺す場面での狂気漂う妖しくも美しい微笑…
この表情については他のところで仁左衛門丈自身が語られたのを聞いたけど、それを知ってから観るとまた凄味が増す感じがします。
『東海道四谷怪談』の民谷伊右衛門もしかりで、“色悪”って言葉は仁左衛門丈のためにある言葉かしらねぇって…。
はぁぁぁ…、仁左衛門丈と坂東玉三郎丈とで『世話情浮名横櫛』を観たいものじゃなぁと思ってます
コメント
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