」
■ マルビナス諸島・・・・イギリス名「フォークランド諸島」 ■
私達40代の世代までは「フォークランド」と聞けば
アルゼンチンの東に浮ぶ群島が思い浮かびます。
1982年、イギリスが実効支配するフォークランド諸島に
アルゼンチンが軍事侵攻して始まったのが「フォークランド紛争」です。
第二次世界大戦以降、西側諸国同士の戦争はありませんでしたから、
この戦争はショッキングでした。
この戦闘でイギリス軍の駆逐艦を、
アルゼンチン軍が発射したフランス製のエグゾセミサイルが撃沈するなど、
戦闘は「振り」では無く、それなりに「ガチ」だったと記憶しています。
結果はイギリスの実効支配は現在まで続いています。
■ フォークランド紛争から30年。再び高まる危機 ■
フォークランド紛争から30年。
今、再びフォークランドが注目を集めています。
「フォークランド諸島がまた火種に」
(WALL STREET JOURNAL 2012.03.30)
http://jp.wsj.com/World/Europe/node_417263
紛争から30年を経て、アルゼンチン政府が周辺国に英国艦艇の機構拒否を求めるなど、
新たな緊張が高まっています。
1) フォークランドに眠る石油資源の争奪戦
2) イギリスの支配力の低下
3) 政権維持の為の単なるアピール
原因は上の3つが考えられます。
アメリカが中東から撤退する事で、
第二次大戦後の世界秩序が変革する気配がありますが、
フォークランドもこの大きな動きの一環として、
英旧植民地の本当の独立が始まる可能性も否定出来ません。
■ 気になるロンドン五輪 ■
ここからは、妄想タイム。
このまま緊張が高まって、ロンドンオリンピックのボイコットを
アルゼンチンが南米各国や、旧イギリス植民地の新興国や途上国に呼びかけた場合、
かつての、アトランタオリンピックやモスクワオリンピックの様な
オリンピックの政治利用が再び表面化する可能性もあります。
「先進国 VS 新興国」に姿を変えた対立軸が
今後明確化してゆく可能性もあります。
既にBRICs諸国は、新興国や途上国を誘って、
世界銀行やIMFに並ぶ、第三の通貨管理体制を提唱し始めています。
この新しい新興国の通貨体制から、ドルは外されています。
時を同じくしてメリル・ストリープ主演の「サッチャー」が公開されています。
こちらはフォークランド紛争を乗り切った「鉄の女」を賞賛する内容。
日本人には縁遠い、地球の裏側の緊張ですが、
すこし、様子を気にかける必要がありそうです。