■ 事実は陰謀論より奇なり ■
なんと前原代表は民進党を解党して希望の党に合流するらしい。
イヤー、事実は陰謀論より奇なりですねぇー。これは読めなかった。
前原氏は民進党に居る事が不思議な方で、自民党の方が良く似合う。尖閣の中国漁船拿捕の時にも、自民党の外務大臣よりも中国に対して強硬な態度でした。
まあ、民進党とすれば「獅子身中の虫」が党首になって党自体を解体してしまった感じか・・・。これは民進党の左派は承服しかねるでしょうから、実は前原氏は民進党から左派を追い出して、看板を「希望の党」に架け替えた事になります。
■ 保守と左派の対立は無意味になっていた ■
自民党を保守政党、民進党を左派政党とするならば、その対立は既に無意味になっています。ソビエト崩壊によって社会主義革命実現という片方の柱は失われています。
民進党は連合という労働組合組織をバックにしていますが、「資本家 VS 労働者」という対立軸も、企業内組合が経営者に協力的な日本では対立にはならない。
「資本家 VS 労働者」という対立は失われてはいませんが、それは現代の日本では「経営者+正社員 VS 非正規雇用」との対立になっているので、正規雇用の権利を守る企業内労働組合は「労働者の敵」なのです。
■ 女海賊にお宝付きで船を明け渡す ■
民進党は連合の集票力をあてにした様々な政党の残党の寄り合い所帯でしたが、小沢氏を追い出した後は、統率者を失ってじり貧状態でした。
船頭が多くて船が漂流するのなら、要らない船頭を海に突き落として、今売り出し中の女海賊を船長として迎え入れた方がイイ・・・こう考えたのかも知れません。当然、船にはお宝の政党助成金が積まれています。
こうして、民進党の左派は船を乗っ取られ、荒れ狂う海に突き落とされるのでしょう。
■ 保守二大政党時代の幕開け ■
民進党結党時は「日本もようやく二大政党制になった」と評価されましたが、左派勢力を抱えたままの民進党は自民党と政権交代可能な党とは言い難かった。
原発事故の菅首相の対応に見られる様に、政策の継続性に著しく問題を抱えた状態では、政権交代の度に混乱が生じます。国民もこの事を敏感に感じており、民進党の支持率は下がり続けていました。
二大保守政党に向けて政界の再編は不可欠でしたが、その核となる人材が居なかった。一時は橋本徹氏と日本維新の会に勢いがあったが、民進党がここに合流するには政治理念が離れすぎていました。
小池百合子氏も保守的な傾向を持っていますが、彼女の本質はポピュリズムに在ります。理念よりも人気が優先します。だから、時代の空気を上手に読んで、自分のスタンスをコロコロと変えて行きます。そして、自己アピールが上手なので、有権者はコロリと騙される。
何より小池氏には勢いが有りますから、落選確実な民進党議員にとっては、例え相手が女海賊であったとしても自ら付き従う人達が出て来ます。離党して馳せ参じた議員も居たくらいですから。
■ 憲法改正が意外に早く実現するかも知れない ■
「安倍政治を許さない」と義憤を募らせていた有権者にも救いの船です。彼らは拳を振り上げたくても、振り下ろした拳を置く場所が無かった。民進党に投票しても票が無駄になるだけだと理解していました。
そこで、中道保守という居心地の良い、新品の政党が登場した訳ですから、安倍首相への批判票は一気に「希望の党」に流れます。
実は「希望の党」の議席が大躍進と言われる程伸びるとは私は考えていませんが、少なくとも民主党と共産党が選挙協力して票がそちらに流れるよりは都合が良い。誰の都合かと言えば、憲法改正を目指す人達にとって。
「希望の党」と「自公」の衆議院での議席数は2/3を超えるでしょうから、安倍首相、或いは彼を引き継いだ首相は憲法改正発議案を提出するはずです。そして、それはあっさりと可決される。
後は国民投票の結果次第ですが、こんなものはミサイル一発でどうにでもなります。
■ 政治の政界は魑魅魍魎の世界だ ■
陰謀論者の私は、政治家に不要な期待もしていませんが、しかし、ここまで魑魅魍魎の集まりだとも予想していませでした。
「大儀無き解散」に続いて「仁義なき戦い」を装いながら、「どんでん返しの手打ち」が準備されているのでしょう。
イヤーー、参りました。
あっぱれ。