人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

山で採ったキノコを食べるのって勇気が要るよね・・・

2017-11-08 11:02:00 | 自転車/マラソン
 

■ 台風の後の林道 ■

家内と養老渓谷駅で別れて鴨川の娘のアパートへ「除染」に向かうルートには、老川十字路から麻綿原高原を抜ける町道老津線を使います。崩落で通行止めになっていましたが、先日復旧を確認しています。

2週続きで台風が通過したので、林道は落ち葉や枯れ枝、さらには落石で荒れているハズです。ブロックタイヤのMTBなので心配要りませんせんが、ロードだったら躊躇する状況。

老津線の入り口で、ロード乗りの3人と丁度一緒になりましたが・・・「ロードでは今日は無理ですよ」と伝えようとしたら相手は外人・・・。英語で何と言えばいいのか考えている内に、相手は随分と後ろに距離が離れてしまったので、そのまま進みます。結構、体重が有りそうな方だったので、いずれにしても急坂が続く序盤で諦めるでしょう。多分・・・。

林道に入ってからは案の定、酷い路面が続きます。杉の枯葉や、折れた枝で路面はほぼ覆われています。そして、その中に落石の石ころが混じり、路面が見える場所はコケでスリッピー。ブロックタイヤとは言え、下り坂でもスピードは出せない状態です。

こんな時は景色を楽しんだり、山の空気を思い切り吸い込んだりして、楽しくヒルクライムするに限ります。途中、キョン(台湾鹿)の子供に遭遇しますが、初めて自転車を見たのか、好奇心旺盛で、自転車の先を振り返りながらチョコチョコと走っています。距離がだいぶ近づいた所で山の中へ消えて行きました。

心配した崩落も無く、無事に麻綿原の頂上に到達し、後は路面の良い内浦県民の森方面に一気に下りますが、こちらも落石が多くスピードは出せませんでした。

■ 崩落を「担ぎ」で乗り越えた先にあった物は・・ ■

鴨川に一泊して翌日は10時頃にのんびり帰路につきます。

体が鈍っているので、キツイ坂道を登ろうと「天津林道」にルートを取りますが、林道の入り口に「がけ崩れの為4.8km先通行止め」の立て看板が。まあ、MTBだから担いで越えられるだろうと、ヒルクライムを開始します。

天津林道は天神川沿いを麻綿原まで内浦山を登るコースですが、とにかく自然が豊かで私は房総の林道の中でも好きなコースです。一方、海側から登る場合、斜度がキツク、タフなコースでもあります。落石も多いので、雨の後などは危険なコースです。

野鳥の囀りや、シダの群生などを堪能しながら、ゆっくりと登って行くと、崩落現場が現れます。・・・結構ハデに崩れています。一瞬、引き返そうとも思いましたが、行ける所まで自転車を担いで行く事に。

ロード乗りはあまり自転車を担ぐ事は有りませんが、MTBに乗られる方にとっては「担ぎ」は日常茶飯事。樹林の下のトレイルのコースを走る場合は、全行程の半分は担ぐなんて事も。だって、シングルトラックと呼ばれるコースは普通に登山道ですから・・。

崩落はほぼ稜線の頂上付近から幅30m程度。上の方に崩れそうな岩も見当たらないので、エイ!ヤア!と自転車を肩に担いで、倒木を乗り越えて行きます。



結構、ぬかるんでいて足元が不安定です。これだけ水を含んだら崩落も起きるはずだ・・・。谷側に滑り落ちない様に、注意しながら自転車を運びます。





■ これシイタケじゃない? ■

丁度、崩落現場お中央部に来たところで、足元を見るとキノコが生えています。・・・て、「シイタケ」ですよね・・・。多分、スダジイの倒木に生えていたのが、崩落で落ちて来たのでしょう。


昨日見た原木シイタケとはだいぶ違いますが、スーパーで見かけるシイタケとほぼ同じ。シイタケによく似た毒キノコに「ツキヨダケ」が有りますが、ツキヨダケは柄の部分が傘に対して偏心しているものが殆どです。対して、今、眼前に有るシイタケらしきキノコは傘の中央部に柄が付いています。

丁度、空の弁当箱がバックパックに入っていたので、これにシイタケ?を詰めます。



崩落現場で思わぬお宝をゲットした後は、再び頂上を目指してペダルを踏みます。

途中、大きな石がゴロゴロと転がっていますが、その上では根の周りの土を失った杉の巨木が、「ギィー、ギィー」という音を立てながら風に揺れています。倒れて来たら大変なので、ここを急いで通過します。

その後も落石地帯が続くので、一気に林道の分岐点まで登り切ります。





■ 「私シイタケ農家の娘です」さんに鑑定してもらった ■

取り合えずゲットしてシイタケらしきキノコを専門家に鑑定してもらわないと食べるのが怖い。そこで、養老渓谷の駅前で原木シイタケを売っているお姉さんの元を訪ねる事に。

昨日、同じ売店のオジサンが、「お姉さんの御父さんは梅ヶ瀬の当たりの山を全部持っている」と言っていたから、多分、大福山のシイタケ農家の娘さんかなと目星を付けました。

タダで鑑定して頂くのは気が引けるので、原木シイタケを一袋300円で購入します。これ、スーパーの半額!!

早速、弁当箱を開けて「これってシイタケですか?」と聞いたら「あ、それシイタケ。」「大丈夫、私シイタケ農家の娘だから」だって。

「もしかして大福山に登る途中のビニールハウスの家?」って聞いたら「そう、あのビニールハウス家のだよ」だって。

「ここ数日、暖かいからシイタケがニョキニョキ、凄い勢いで生えて来てるんだよね」「ところで、それって大福山で採ったの」って聞かれました。

いかん、いかん、シイタケ泥棒と間違われてしまう・・・。ここはきちんと説明せねば。

「天津林道のがけ崩れを越えた時に、倒れた木に生えていたんだ」と言うと、キョトンとされていまいした。だって、普通、崖崩れを乗り越える人って居ないよね・・・。

■ とても美味でしたが、スリルも満点 ■

家に帰り、早速シイタケの下処理をネットで調べます。普通、売っているシイタケは「洗うな!」と言われますが、野生のキノコは良く洗って汚れを取った後に、塩水に30分以上つけて、「虫出し」をすると書かれています。

書かれてある通りに下処理をして、バター焼きにしてみました。買って来た肉厚の原木シイタケと食べ比べてみましたが、野生の方が断然味が濃厚。

まあ、原木シイタケも野生と変わり無いので、差は個体差なのでしょうが・・・。

「ねえねえ、すごく美味しいから食べてみなよ」と家内に勧めると「あなただけ食べて。二人で食べて全滅すると困るでしょう」だって・・・・。どうやら私なら毒に当たってもイイらしい・・・。


仕方無く、バター焼きにした6個程を一人で食べて、その後、3時間程は落ち着かない時間を過ごしました。無事だったので、やはりシイタケだった様です。

良かった、良かった。


秋を探しに・・カミさんとGO!!

2017-11-08 08:42:00 | トレッキング/旅行
 



■ 久しぶりの晴れの休日、家内と共に秋を探しにGO!! ■

久しぶりに晴れ予報の三連休、家内と秋に見つけに出かけます。

尤も田舎育ちの家内は「田舎」とか「自然」って家の周りの日常だったので、私の様に「自然への憧れ」など微塵も持っていない・・・。今回も朝の6時にたたき起こされて不機嫌極まり無い。「4時半からのヨガに間に合う様に帰るからね!!」と言いながら渋々支度を始めた。

まあ、起き抜けにいきいなり、「養老渓谷に出かけるからね」と言われたら、どこの家庭の奥方だって不機嫌になるのでしょうが・・・。

先日amazonで買った「保温ジャー弁当箱」に揚げたてのメンチカツとエビフライを入れて、熱々の味噌汁とご飯を準備したら、ようやく行く気になったみたい。「これ、本当に温かのままかな」などと興味津々。

「あ、でも靴が無いよ、この前スニーカー捨てちゃったし」と言うので、「歩き易くて滑らない靴だたら大丈夫だよ」と、どうにかこうにか家を出る算段をします。

■ MTBは電車に勝てるのか? ■

小湊鉄道に夫婦で揺られて行くのも楽しいな・・・なんて思っていたら「あんた、自転車ね!!」と命令されてしまいました。時間は7時40分。家内は浦安を8時1分に乗って養老渓谷着は10時32分。

ハイキングをするとなると靴はトレッキングシューズ…フラットペダルのMTBのラレー君で行く事にします。家内を待たせない為にはブロックタイヤのMTBで3時間で70kmを走る必要が有ります。養老渓谷までは登り坂も多い。

雨続きで1か月近く自転車に乗れていない体にはちょっとムリゲーですが、挑戦には応えるしかありません。

とっとと、着替えて、バックパックにカメラを突っ込んで出発します。

イヤー、しかし久しぶりの自転車はペダルが重い・・・。40km走った所でハンガーノック。朝食も食べずに飛び出したから仕方ない。ノンストップのつもりでしたが、コンビニでカロリーを補給。坂道が少ない大多喜街道のルートを取りましたが・・・信号に引っかかりまくります。上総牛久で10時20分。ヤバイ、カミさんが駅に着いちゃうよ。

月崎で10時40分。「後10分ぐらい」とメールを入れると「粟又の滝行きのバスに乗ってるよ」との返事。おおーーーーと!!カミさんは行先を間違えています。本日の目的地は駅から歩いて行く「梅ヶ瀬渓谷」。慌てて「バスには乗らないで」とメールを返して、間一髪のセーフ。

養老渓谷の駅には11時前に到着しましたが、既にカミさんは待ちくたびれた様子。「2時49分には乗らないと、ヨガに間に合わないからね」と早くも帰宅時間を気にしています。

■ その靴は・・・ナニ? ■



まあ、梅ヶ瀬渓谷の風景を見れば、ヨガに行けなくても諦めるだろう・・・と密かに期待していたのですが・・・。家内の恰好たるや・・・お前、それ部屋着のスエットじゃん。まあ、それは我慢するとしても、その靴って、通勤用の革製のウォーキングシューズだよね・・結構高価だったやつ。

「靴の裏を見せてごらん」と靴の裏を確認したら・・・ツルツル。いくら田舎育ちだとは言え、山と渓谷をナメんな!!。「それ、家の周りを歩く恰好じゃん!!」・・・

やはり田舎育のカミさんにとって、「自然=日常」なのだと痛感しました。

この靴では山歩きどころか、ヌカルミにも入れないので、急遽行先を「大福山の途中まで」に変更します。何故「途中まで」かと言えば、帰りの汽車に間に合わせる為。3時間で往復して、途中でお弁当も食べるとなると、大福山の2合目くらいまでしか行けません。

■ 里山は秋の気配 ■

先日家内が「亀山湖は紅葉が始まったらしいよ」と言っていたので期待していましたが、養老渓谷はまだ紅葉が一部の木で始まったばかり。今年は11月の下旬が見頃でしょう。

それでも、里山の景色には心が和みます。家内も真っ赤に色づいたカキの木を見付けて、楽しそうにしています。「れこ、誰も取って無いから絶対シブガキだよね」なんて言いながら写真を撮っています。





このピンクの可愛い実を付けているのはニシキギ科のマユミ。



もう少しするとい、沼を覆う浮草が真っ赤に色づきます。



小学生の頃、父と二人で養老渓谷に来た時に見つけて図鑑で名前を覚えたサラシナショウマ。



道端にはリンドウも沢山咲いています。




■ シイタケが生えている ■


大福山に登り始めると、直ぐにシイタケ農家が現れます。ビニールハウスで原木シイタケを栽培しているのですが、近くの林の下にも、榾木(ほだぎ)を並べてシイタケを栽培しています。



時折、古い榾木が道端に置かれているのですが、そこからもシイタケが生えています。「栽培」されているので、道端の丸太のベンチから生えている様に見えても採っちゃダメです、多分。





■ イノシシの一生 ■

12時を過ぎたので、そろそろお弁当にします。道端に無造作に置かれている榾木?に腰掛けて「保温ジャー弁当箱」の性能チェックです。6時間程経過していますが、十分に温かい。

ただ、丸太に腰掛けて、ステンレスの保温ジャー弁当を食べている家内の姿は・・・どう見ても「木こり」にしか見えません・・・。

弁当を食べていると、谷の方から犬の吠える声がします。それに続いて「ドーーーン」という鉄砲の音。イノシシ狩りかなと思っていると、しばらくすてから「ブギィーーー」「ブギィーーーー」というもの凄い鳴き声がし始めます。どうやらイノシシが山の中を逃げ回っている様で、鳴き声の位置がどんどん移動しています。

「ブギィーーー」・・・「ドーーーーン」、「ブギィーーー」・・・「ドーーーーン」という音が15分程度していましたが、銃声を最後にイノシシの声が途絶えました。カミさんと目を見合わせて「あーあ、ヤラレちゃったね。」と言い合います。何だか、イノシシが不憫で成りませんが・・・畑を荒らすので仕方が無い。

■ 天高く、馬肥ゆる秋 ■

列車の時間に間に合う様に養老渓谷の駅に戻ります。雲が切れ、日が差して来たので、景色は見違える程キレイです。真っ青な空に、刷毛で掃いた様な雲が秋を感じさせます。

家内は時間通りに駅に付けるのが嬉しいのか、上機嫌で写真をメールで送ったりしています。



養老渓谷の滞在時間は4時間程。
交通費は4000円。
往復の時間は6時間。

「とても高いお弁当になっちゃったよ!!」とはカミさんの弁。

それでも、秋を満喫したからか、ヨガに間に合うからか、カミさんは上機嫌で改札に消えて行きました。私は・・・山を越えて鴨川の娘のアパートへ向かいます。本日は「汚部屋(オヘヤ)の除染」というミッションが残っています・・・。