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加計学園問題の「本当の問題点」・・・メディアが恐れる本質

2017-11-21 04:35:00 | 時事/金融危機
 

■ マスメディアが恐れる加計学園の本当の問題点 ■

朝日新聞や毎日新聞を始めとするマスコミは、「総理のご意向」などという「些末な問題」の証明に終始するばかりで、加計学園問題の「本当の問題点」に決して触れる事をしません。


1)国家戦略特区で京都産業大学を排除する為に「18年4月開校」との条件を入れる
2)18年4月開校の為には、文科大臣の認可を待たずに学校施設の建設を始める必要が有る

3)今治市は「認可されていない大学」に36億円の土地を無償供与
4)今治市は17年3月に「認可されていない大学」に64億円の補助金支給を決定
5)補助金支給決定時に、大学側から工事費の見積は提出されていなかった

6)文科大臣の認可を待たずに大学の建設が進められた

■ 新設大学の建設が「内定」で進められるケースは他にも多いらしい 

ネットでは安倍擁護派が、「大学設置基準によれば、大学新設を申請する際に土地と校舎が必要である」とのデマが垂れ流しています。「加計学園が認可前に校舎を建設するのは当然で、問題なのは設置審議会の制度である」と。これ、メディアでも流されていますが、大嘘。

「大学設置基準」が求めているのは、キャンパスの環境、教室や実験設備の仕様や、運動場の設置や、ある程度のキャンパスの土地の広さなどです。

申請時には、予定地の取得は必要かも知れませんが、校舎やその他施設は。計図で審査は充分であり、実際に今回の加計学園も設計図を元に審議会は大学設置の是非を審議しています。但し、認可後に資金が足りなくて開学出来ない、或いは将来的な経営破綻を避ける為に、資金計画などは審査の対象となるでしょう。

ところが、世間では審議会の答申や、文科大臣の認可を前に着工する新設大学が実際には有る様です。大学施設の建設を進めるのは大学側の「リスクテイク」ですから、認可が下りなかった場合は大学側が損をします。普通は次回に再チャレンジするケースがほとんどでしょう。

但し、大学側にも「アテ」が無い訳ではありません。それは「内定」です。大学設置審議会の答申や文科大臣の認可の前に、内々に文科省から「内定」が貰える・・・らしい。「内定」が覆るケースはほとんど無いので、大学側はある程度安心して、学校施設の建設を進めるというのが「慣行」となっている・・・らしい。

要は、加計学園の認可の内定は17年3月には出ていて、確信を持って今治市は補助金支給を決定し、加計学園も校舎の建設に取り掛かった。

■ 大学設置審議会の一回目の審査では「警告」だったのに?! ■

大学設置審議会の最初の審査の結果は17年6月に出された計画の抜本的な見直しを求める「警告」でした。「大学設置審議会をナメンナよ!!」って感じ。



<朝日新聞デジタル 11月10日より引用>

16年11月 国家戦略特区諮問会議で獣医学部の新設を認める方針を決定
17年1月 特区諮問会議で加計学園が事業者に認められる
   3月 学園が獣医学部の新設計画を文科省に提出
   5月 大学設置・学校法人審議会が計画の抜本的見直しを求める「警告」
   8月 大学設置審が新設の判断を保留
   9月 学園が計画の修正案を提出
   11月 大学設置審が獣医学部新設を認める答申

<引用終わり>


17年1月に加計学園の獣医学部が特区の諮問委員会で事業者と認められ、その条件として18年4月の開校という条件が付いた・・・。

16年 3月 学園が獣医学部の新設計画を文科省に提出
    3月 今治市が64億円の補助金の支給を決定
    4月 校舎の建設を着工

全てが17年4月開校に間に合わせる為の「見切り発車」な訳ですが、今治市も加計学園側も認可が下りないというリスクは一切考慮していない様見えます。これは「内定」を確信していたとしか考えられません。

審議会が「警告」を出す様な「お粗末」な申請内容の大学に「内定」が出ていた・・・。これこそが「加計ありき」の実態で、「行政が歪められた」実体です。しかし、「内定」は公にはされませんから、加計学園が勝手にリスクを取ったと言い訳されては反論出来ません。

■ 今治市の土地の譲渡と補助金の支給決定に問題は無いのか? ■ 

今治市の市民団体が「認可前の補助金支給決定と土地の譲渡を地方行政法上違法だ」とした訴え大して、今治市の監査委員会は「適法」との判断を下しています。

今治市は未だ補助金を予算化していませんから、「補助金を支給しなければ適法」という意味合いだと思います。譲渡された土地の登記も未だ済んでいないハズ。認可が下りて初めて土地が譲渡され、補助金が予算化されるのでしょう。これなら「適法」です。

■ 裁判に怯えた大学設置審議会 ■

大学設置審議会のメンバーは「裁判をチラつかされた」と発言しています。

「校舎も建ててしまったのに、認可されなかったから大損だ、どないすんや!!」と告訴される事を恐れた様ですが・・・・これはほどんどヤクザの言い掛かりです。

もし仮にこんな訴訟が起こされる様ならば・・・この国は行政どころか司法も歪められています。(実際に歪みだらけですが・・・)


■ 加計学園の一連のプロセスを「異常」と感じないのであれば「異常」だ ■

マスコミは「総理のご意向」という立証不可能なイメージ作りにご執心で、加計学園の獣医学部建設のスケジュールの異常性や、工事費水増しによる補助金詐欺の可能性という分かり易い「異常性」にピタリと蓋をしています。

実はこの問題を追及すると、同じ国家戦略特区で開学が認められた成田の某大学や、全国に政治家の口利きで開学したFランクの大学など、ヤバイ物件がゾロゾロと出て来てしまうのでしょう。

加計学園問題は氷山の一角に過ぎず、大学新設は政治家の口利き利権と、補助金詐欺の温床になっているのかも知れません。

そして、その様な大学は文科省OBやマスコミOBを教授や運営陣に採用している。だからマスコミも騒がないし、文科省も行政が歪められてたとは言わない。

「どこもやっているだろう」「加計だけじゃないだろう」という意識は国民の少なからぬ人達が抱いているハズです。「政治はキレイごとでは済まない・・・」と。

こういった意識は地方に行けば行くほど強まるはずです。「補助金」で仕事を得ている地方の方々には「日常」に過ぎない事件なのでしょう。

問題はこれを「異常」と感じない日本の現状であり、「税金」が「補助金」として一部の人達の懐に入るシステムこそ問題なのです。

今治市の場合は「補助金」の出どころが市民や県民ですから未だ問題は少ない。もっと大きな問題なのは「国の補助金」が投入される幾多の事業です。負担者と受益者が異なりながらも、負担者は自分達の税金が浪費されている事にも気づけない・・・そんなシステムが日本には出来上がっているのです。そしてそれが官僚や省庁の利権になっている・・・。


実は加計学園問題の最大の「問題」は、「異常」を「異常」と感じなくなっている国民に有るのでは無いか?




安倍首相を擁護するネトウヨの多くは「安倍首相の大儀の前に加計学園問題など些末」と考えているはずです。ネトウヨの方々の妄想する「大儀」は「日本の真の独立」ですが・・・どうやら首相の大儀とは「アメリカへの忠誠」の様だと、先日のトランプ氏とのゴルフを見て思ってしまう私は、頭のネジが3本程緩んでいるのかも知れません。



<おまけ>

口蹄疫などに対応する為、四国の産業動物獣医育成の為に今治市も愛媛県も補助金を出すハズですが・・・加計学園の獣医学部には大型動物の飼育施設が有りません。

それどころか・・・大型動物の解剖実習は「解剖用の精密模型(報道ではヌイグルミ)」を使用して行われるといいます。動物愛護の観点や、経費や、解剖後の死体の処理の点からも模型の利用は世界の獣医学部で進んでいる様ですが・・・。


ちなみにネットに書かれていた国立の獣医学部では・・・

二年、三年生では解剖実習で犬二頭、牛一頭、豚一頭、鶏一羽を解剖し、勉強しました。研究室では病気になった牛、豚をその原因を追究するために解剖することがかなりありました(いわゆる病理解剖)。おそらく50頭はゆうに超えていると思います。

というのが実情の様です。模型シミュレーションしかして来なかった獣医と、実際の動物を沢山解剖した経験を持つ獣医・・・。果たして、あなたが畜産農家だったら、どちらの獣医に診察を依頼したいか・・・。


最近では牛の直腸診用の模型なんてものも有る様で、こんなので実習した獣医が実際に大型動物を診察しようなんて決して思わないでしょう。だって、牛の斜め後ろに立つと回し蹴りされて肋骨の2~3本は簡単に折れるって獣医学部の友人が言っていましたから。馬は真後ろに立つと蹴り上げられるそうですが、破壊力は牛の回し蹴りが勝るとか・・・。

ちなにみ彼の大学の構内では、巨大な種豚が逃走して走り回っていたとか・・・。