母と息子の話だ。痴呆が進んだ母の介護をする息子が家の近所を流れる桂川のほとりで見た幻が描かれていく。息子はもう何もしゃべれない母親に一方的に語りかける。
そんな彼のひとり語りの日々が続く。芝居の中で描かれる日までが充分に想像できる。彼はもう精神的にも肉体的にも参ってしまっている。きっと限界にある。だが、穏やかでいつもと変わりない時間をその日も過ごす。そんな優しい青年が、母親を絞め殺すまでの物 . . . 本文を読む
これだけは劇場まで足を運びたくはなかった。絶対つまらないと確信していたからだ。なのに、なぜか、やはり気になる。だって押井守なのだから。どうせ『アヴァロン』以降彼の実写映画には期待していないのだが、それでもやはり見てしまう。ただのオタクの趣味でしかないのは重々承知している。
それにしても、こういう「コスプレ美少女もの」をどうして作るのかなぁ。こういうまるで「話のないスタイリッシュなだけの耽美的 . . . 本文を読む
この映画の監督は萩阪直子ではない。偽萩阪である。大森美香だ。なんで、ここまで似せる必要があるのか。いや、作り手にはそんな意図はないのかもしれない。ただ、よく似たキャスティング、よく似た設定で、よく似たドラマを作っただけで、他意はないのかもしれない。というか、それだけ揃えば、やはりただのパチモンではないか。
でも、監督はただのパチ監督ではない。あの有名なTV脚本家である。それなりの実績もある。 . . . 本文を読む