CGアニメーションの硬いところ、あるいは、へんに柔らかいところ、それが嫌いだ。ここにはアニメに本来あったぬくもりがない。この作品もそうである。ピクサーのアニメに対してはそんなふうには思わないのだが、それ以外のアニメはなんか生理的に受け付けない。(『トイストーリー』シリーズなんかあんなに好きだし、『レミーのおいしいレストラン』も大好きなのに。)シンプルなお話(原作は有名な絵本である『泣いた赤おに』 . . . 本文を読む
オープニングはかなりおもしろい。一体何が起きるのか、予想もつかない。でも、肝心のドラマが本格的に動き出したところで、唐突に終わってしまう。この話で、170ページ程というのは、あまりに短かすぎた。
なんとも不思議な設定が荒唐無稽ではなく、かなりリアルなので、その不思議の国にいざなわれていく。そして、そこでヒロインはとんでもない化け物と出会う。リアルとファンタジーとが交わる空間を純文学の文体で描 . . . 本文を読む
桂望実の小説なのに、つまらない。恋愛検定なんていう曖昧な設定がダメだったのだろう。もっと方向性が明確になるような設定と、それによってドラマがしっかりと動いていくような作り方が必要なのだ。これって、伊坂幸太郎の『死神の精度』と同じパターンである。しかし、何もしない恋愛の神さまというのは、同じように何もしない死神以上にたちが悪い。神さま自体の設定は悪くはない。酒飲みだったり、上司の命令には逆らえない . . . 本文を読む