これもまた、酷い映画だ。『ワイルド7』同様期待の大作だったのに、これはあんまりではないか。正攻法で『源氏物語』を映画化するのは困難を極めることはわかる。だが、絡め手であっても、もう少しちゃんとした仕掛けを作って欲しい。中途半端はタチが悪い。
鶴橋康夫が『源氏物語』に挑む、という大事件のはずが、出来上がったものは、目を覆いたくなるようなぶざまな映画だ。主人公であるはずの紫式部(中谷美紀)と藤原 . . . 本文を読む
見逃していた今年公開された映画からまた1作思いがけない拾い物を発見した。ラッセ。ハルストレムの新作である。というか未公開だった旧作だ。こんなにも面白い映画が今の日本ではなかなか劇場公開が難しい。公開されても単館で一瞬で消えて行く。なんだか惨い話だ。
それにしても最近の彼はなんでもありである。彼がこんなにも器用な人だったとは、知らなかった。僕は『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』を初めて見たときの . . . 本文を読む
今頃、こんな懐かしいマンガを映画化するなんて、どういう企画意図があっての行為なのか、理解に苦しむ。でも、これはきっとめちゃくちゃ楽しい活劇になっているのではないか、と期待して見に行った。最新の技術で、ド派手で荒唐無稽なアクションのてんこ盛り、そんなお正月らしい作品になっているはずだ(った)。なのに、ここまで無残な映画になるなんて。
バイクアクションも、銃撃戦も、確かに頑張っている。日本映画の . . . 本文を読む
女の子のような名前だが、この作者は男の子である。わざとこういうペンネームを付けたがる新人作家っている。まぁ、別にどうでもいいけど。文芸新人賞受賞作品だ。3・11以後を描く気鋭の新人作家、らしい。高橋源一郎がそう帯に書いている。だが、読んでいてこんなのを持ち上げるのはちょっとどうなのか、と思った。
正直言うとつまらない。なんだかわからない現実を突きつけられてわからないまま生き残るために戦う少女 . . . 本文を読む