いつもながら、めちゃくちゃなことをしてくれる。常識ではない。非常識だ。でも、それをさらりとやってのける。そこが筒井さんのすごさであろう。しかも、何のけれんもない。こんなそんなを自然体でやってのける。理論武装なんかもしない。筒井さんの「だって、したかったんだもん、」という声が聞こえてくる。「おまえはただの子供か、」と言われそうだが、気にはしない。
いたずらと紙一重。別にこのテキストじゃなくても . . . 本文を読む
20歳なのに7歳の知能しか持たない発達障害の少女が主人公(『トンマッコルへようこそ』のカン・ヘジョン)だ。彼女を育てる母親との物語であり、同時に彼女がすてきな恋愛をするラブ・ストーリーでもある。これもまた、『アッコちゃん』や『ナミヤ雑貨』同様、なんとも危うい映画だ。傑作『恋する神父』のホ・インム監督の2007年作品。
こういうDVDを発見できた時は、なんだか嬉しい。普通なら公開時、あるいはD . . . 本文を読む
このストーリーで話を成立させるのは難しい。どこかで綻びが生じる。辻褄合わせに気を取られると、話自身にある感動を見失う危険もあった。ということは、これもバランスだ。5つの話をどう組み立てるのか。しかも、破綻なく。
発想の発端はただのファンタジーだ。だが、その話のなかで、どれだけリアルな展開を組み入れることができるのかが、成否の境目になる。若い頃の(と言っても、40代、50代の頃だが)大林宣彦監 . . . 本文を読む
今この企画を映画化するって、なんて大胆なことだろう。ターゲットにしたのは誰なのか。それすら、よくわからない。オリジナルのアニメ世代は懐かしいだろうが、彼らがこの実写映画化を見に行くとは思えない。ましてや、原作マンガが好きだから見に来た、なんて、そんな観客は劇場にいないだろう。
では、純粋にこのお話に惹かれて、子どもたちが見に行くか、と言われれば、そこもちょっと首を捻らざるを得ない。企画自身が . . . 本文を読む