なんと12年ぶりになる。これは2003年に日本で公開された映画で、ロードショー時に今は亡き「3番街シネマ2」で見た。なんてさわやかな映画だろうか、と感心した。その年の僕のベストワンにした。それだけではない。きっとその後、初めて台北に行く、そのきっかけにもなった。たぶん。
それくらいにこれは特別な映画なのだ。もちろん、それまでもずっと台湾にはあこがれていた。きっかけは、ホウ・シャオシェン監督の映画 . . . 本文を読む
12章仕立てで、村上春樹が自分のこと、小説のことを語るというスタイルの自伝的エッセイ。でも、エッセイを読むというよりもこれは「村上春樹」という小説を読んでいる気分。この35年間の作家人生を描く大河ドラマって、感じでとてもおもしろい。
それと同時に今まであまり語られることのなかった彼の考えがここにはしっかりと描かれてあり、人生論としても、生き方の指南書としても楽しめる。でも、そんなことを言うと、き . . . 本文を読む