ラストでしっかりとエンドマーク(「完」とか「終」)が出るような芝居だった。緞帳を下ろしたのも、その意図ゆえであろう。もちろんここが小劇場ではなく、ホールでの公演(八尾プリズム小ホール)だったから可能なのだが。見事にとてもわかりやすい終わり方で、「あぁ、芝居を見たよな、」という気分にさせてくれる。もやもやとしたものが残らない。
冒頭のナレーションで登場人物の紹介をするところからして、確 . . . 本文を読む
実はDVD以上に小説の方が12月はたくさん読んでいる。この1ヶ月で20冊くらい読んだ。ここには書いてないけど、傑作揃いだ。でも、書く時間がないから、放置したまま。ねじめ正一『ナックルな三人』とか、朝比奈あすか『人間タワー』なんていう凄いのや、小路幸也も『東京カウガール』や『マイ・ディア・ポリスマン』だけではなく、『花歌はうたう』も読んでいる。
柚木麻子の傑作『さらさら流る』(彼女の . . . 本文を読む
これは児童文学の範疇に入れてもいいような小説なのだろう。このサラリとしたタッチが素晴らしい。シリーズの2作目らしいが、これを最初に読んでよかった。1冊目の中1のエピソードからだと、こんなにも衝撃的ではなかったはず。中学2年生がこんなにも子供のままで居られるという奇蹟を、こんなにも当然のこととして描かれると、なんだかうれしくなる。彼らなら来年も(中3だ!)このままで、いるかもしれない、と期待さ . . . 本文を読む
劇団不透明の旗揚げ公演。作、演出の河上和紀さんは確かなビジョンを持ち、こういう芝居を作る。あざといけど、嫌いじゃない。これは、ちょっとトンがった10代なら必ず通る道だ。自らの方法論に酔う。普通じゃないことをしたいと思う。誰もやらないようなことを。(でも、もうみんなやってるけど。)
寺山修司の時代なら、恥ずかしくて出来ないけど、今は誰もあまりこういうのはやらないから、新鮮なのかもしれな . . . 本文を読む
佐々部清監督はこういう映画についてのお話が好きだ。映画自体が好きだから、そうなるのだろうけど、トリュフォーじゃないんだから、そんなテーマで1本の映画はなかなか作れないはず。世知辛い時代だからよけいに。なのに、彼は堂々とこんな地味な題材で1本の映画を作り上げてしまう。(2013年の作品で、実は4年間お蔵入りしていた。ようやく今年になって公開できたらしい。よかった!)
映画撮影とか、撮影 . . . 本文を読む