いくらなんでもこの2冊を並べて論じることはなかろう、と自分でも思う。たまたま同じ日に連続して2作を読んだし、読みやすくて、どちらも一瞬で読み終えたけど、まるで違う小説だし、一緒に論じるような共通点はない。でも、なんとなく並べてしまった。
どちらも日常のスケッチだ。たわいもない風景がや光景が描かれる。ドラマチックな展開はない。タイトルにもあるけど、ただの日記だ。小手鞠るい『文豪中学生日記』はふつう . . . 本文を読む
久しぶりに「まさにこれぞ小劇場演劇だ!」という気分にさせられる芝居を見た。これは僕がよく知っている懐かしい世界だ。芝居にだけに可能な魅力をそこで満喫した。それはこの劇場自体の雰囲気や周囲のロケーションも含めての感想でもある。今回初めてこの「狂夏の市場」というスペースに来た。オープンから2年ほど、これまでも盛んに公演を行っているようだけど、コロナ禍ということもあり、自分の芝居を見ることへのモチベーシ . . . 本文を読む