大阪のキタを舞台にしたリム・カーワイの最新作であり渾身の力作。この猥雑な空気。なにがなんだかわからないけど、彼らが右往左往するさまに導かれて見慣れた風景であるはずの大阪キタの風景が一転する。この映画を梅田で見て、映画が終わった後、映画に描かれた風景のなかを歩き、映画のなかに入り込む気分にさせられた。(たまたま用事があって、映画を見た後そのまま、夜になっていく中崎町から天六に向けて、映画の舞台になっ . . . 本文を読む
『うちに帰ろう』の広小路尚祈の新作だ。だいぶん甘い小説で少し残念だけど、読みやすくて、気持ちのいい作品だし、悪くはない。でも、彼が書かなくてもこんなタイプのハートウォーミングならどこにでみあるのではないか。呼応する8つのお話は、いずれも深夜を走る寝台特急「北斗星」の中でのささやかなドラマだ。特別なことはない。「袖触れ合うも他生の縁」というくらいのドラマしか起きない。あたりまえだ。これでも触れ合いす . . . 本文を読む
映画.comの「作品情報」冒頭にはこうある。「高校生の安藤純は、自分がゲイであることを周囲に隠して生きている。ある日、書店を訪れた彼は、クラスメイトの三浦紗枝がBL漫画を購入しているところに遭遇する。」わかりやすいボーイ・ミーツ・ガールものだ。ただしそこにゲイとかBLという部分がなければ。
BL好きのクラスメートの隠していたその性情を知り、彼女の秘密を心に秘め人に言うことなく、付き合うことになる . . . 本文を読む