習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『ハッチング 孵化』

2022-04-20 12:19:29 | 映画
『チタン』を見た後、ハシゴでこの映画を見るなんて、自分で言うのもなんだが変態的だ。2本見た後、さすがにぐったりした。映画としては先に見た『チタン』の衝撃が大きすぎてこの映画では太刀打ちできない。単体でこれを見ていたら、なかなか面白いという評価も出来たのだろうが、今は、それほど面白いとは書けそうにない。 もっと繊細な映画ならよかったのだが、そうではない。えげつないホラーでもない。では、中途半端な映 . . . 本文を読む
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『潜水艦クルスクの生存者たち』

2022-04-20 11:21:45 | 映画
あのコンチャロフスキー監督の力作『親愛なる同志たちへ』の後で見るから、どうしても点が辛くなりそうだ。これもまた同じようにロシアの愚行を描く映画である。2000年にロシアで起きた原子力潜水艦事故が描かれる。すべてをウクライナ問題と重ねてしまうのはどうだか、とも思うけど、ついついそういうふうになる。(それにこれは2018年作品だし)、ロシアひどい、という感じ。このご時世、どうしてもそういうところから受 . . . 本文を読む
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『ニワトリ☆フェニックス』

2022-04-20 10:40:42 | 映画
先日ようやく(この映画を見るために)見た『ニワトリ★スター』の続編。というより、姉妹編。でも、タイトルにある「星」の色に象徴されるように、この2本は表裏一体の関係にある。ネガ・ポジ状態なのだ。今回は重くて暗くて悲しかった前作とは違い、明るくて楽しくて(レコードならA面で、だからこれが表面であろう)彼らにとっての「理想」が描かれる夢物語である。(だから、あの前作は「現実」だったのだ、と改めて気づく) . . . 本文を読む
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『英雄の証明』

2022-04-20 10:07:19 | 映画
2021年カンヌ映画祭で『チタン』の次点(パルムドールではなくグランプリ)に屈したイランの巨匠アスガー・ファルハディ監督作品。さすがにあの『チタン』と並べたら、衝撃度は低い。でも、別の意味でこれがファルハディ映画なのか、というような軽妙な展開だ。SNSを題材にしたというのも彼の映画らしくはない(と、勝手な思い込みをする)。今まで重厚な作品で僕たちを魅了してきた彼が、相変わらずの社会派ではあるけれど . . . 本文を読む
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『チタン TITANE』

2022-04-20 09:27:02 | 映画
2021年カンヌ映画祭パルムドール受賞作品である。壮絶な映画で唖然とさせられる。こういう作品に最優秀賞を平然と与えるカンヌは凄い。映画を見ながら、これは一体何なんだ、という驚きが最後まで続く。ふつうなら最後には納得するような納めどころが用意されるのだろうが、最初から最後までそんなチャチなものはない。平然と変態的なドラマが、堂々と綴られていく。しかも、お話には一貫性がない。場渡り的で刹那的。どんなふ . . . 本文を読む
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