こういうマイナー映画がちゃんと評価されるっていいことだ。今、続々才能ある若手が日本にも登場している。映画を作ることが簡単になり、大量の作品が生まれることとなったからだ。その結果、ゴミも多いが、埋もれる傑作も多々あるのだろう。お金がなくても才能とやる気さえあれば映画は作れる。でも、公開は難しい。しかも正当な評価を受けるのは更に難しい。
ルックスと、話題性が自主映画にさえ必要な時代が来た。そんな中でこの映画は実に上手い。当たり前の話だが、見た目だけではなく、内容もある。重くならないのがいい。後半は、こんなにも痛ましい話になるのに、である。埼玉という設定がいい。どこの地方都市でも成立する話だが、それでも埼玉はいい。その中途半端さが笑える。(『クレヨンしんちゃん』と同じだ)余談だが、この映画の続編は「群馬」が舞台らしい。(それって、もう『サイタマノラッパー』じゃないじゃん)
仕事もない。夢もない。ラッパーを気取ってるけど、全然有名でもない。今度初めてライブするらしいけど、客は来ない(だろう)。ただ、なんとなく、こうしている。この閉塞状況を打破したい、わけでもない。そんな野心もない。ないないづくしだ。
主人公はデブのラッパー。高校時代は地味で目立たないおとなしい子だった。彼らのバンド名は「ショウグン」というらしい。前半は6人のメンバーがいつも屯するガレージが舞台となる。最初は「おしゃれな音楽映画」でも目指しているのかと思った。だが、違う。
6人が3人になる。そこから、面白くなる。村おこしのイベントの説明会に行く場面からだ。地域の大人たちとの温度差で笑わせる。だが、その現実がだんだんシリアスなものとして描かれていくこととなる。東京に出て、AV嬢となった同級生が帰ってきていて、彼女と再会エピソードも含めて、どんどん映画が重くなる。その重さに彼らも押しつぶされそうになる。いつまでも遊んでばかりではいられない。現実と向き合い、それにつぶされていく。なんとも切ない痛ましいラストが待ち受けている。あの侘びしい居酒屋でのラップ合戦は見るに忍びない。
ルックスと、話題性が自主映画にさえ必要な時代が来た。そんな中でこの映画は実に上手い。当たり前の話だが、見た目だけではなく、内容もある。重くならないのがいい。後半は、こんなにも痛ましい話になるのに、である。埼玉という設定がいい。どこの地方都市でも成立する話だが、それでも埼玉はいい。その中途半端さが笑える。(『クレヨンしんちゃん』と同じだ)余談だが、この映画の続編は「群馬」が舞台らしい。(それって、もう『サイタマノラッパー』じゃないじゃん)
仕事もない。夢もない。ラッパーを気取ってるけど、全然有名でもない。今度初めてライブするらしいけど、客は来ない(だろう)。ただ、なんとなく、こうしている。この閉塞状況を打破したい、わけでもない。そんな野心もない。ないないづくしだ。
主人公はデブのラッパー。高校時代は地味で目立たないおとなしい子だった。彼らのバンド名は「ショウグン」というらしい。前半は6人のメンバーがいつも屯するガレージが舞台となる。最初は「おしゃれな音楽映画」でも目指しているのかと思った。だが、違う。
6人が3人になる。そこから、面白くなる。村おこしのイベントの説明会に行く場面からだ。地域の大人たちとの温度差で笑わせる。だが、その現実がだんだんシリアスなものとして描かれていくこととなる。東京に出て、AV嬢となった同級生が帰ってきていて、彼女と再会エピソードも含めて、どんどん映画が重くなる。その重さに彼らも押しつぶされそうになる。いつまでも遊んでばかりではいられない。現実と向き合い、それにつぶされていく。なんとも切ない痛ましいラストが待ち受けている。あの侘びしい居酒屋でのラップ合戦は見るに忍びない。