竜の子プロの昔なつかしのアニメ『マッハGO GO GO』の映画化だ。しかも、原作の主題歌が全編に流れていて、ウォシャゥスキー兄弟の日本製アニメへのマニアックな偏愛ぶりがしっかり伝わってきて、むず痒くなるくらいの映画だ。この60年代のノリのマンガ的設定ドラマがそのままハリウッド大作として甦り、しかもオリジナルのスピリッツをここまで大切にしておバカな漫画映画として見せてしまうなんて。なんだかすまないと謝りたくなるようなそんな映画だ。
単純にも程があるようなお話を、実写、CG,アニメを合成させた総天然色の安っぽい映像でわざと見せていく。こんなにも20世紀的なノリで21世紀の未来社会を見せてくれる映画なんて久しくなかったはずだ。『エイリアン』『ブレード・ランナー』以降暗いトーンで重厚な未来都市しか映画では見たことない。それはウォシャゥスキー兄弟の『マトリックス』だって同じだ。
しかし、今回は違う。カラフルすぎる色使いによる極彩色映画は、一見ペラペラで軽薄そのものに見える。アホな話を2時間以上延々と見せていくように見える。だが、必ずしもそうではない。これはアニメオタクによる趣味の映画とは一線を画する。ここで描かれる論理と哲学はけっこうきちんとこちらの胸に沁みてくるのだ。大企業の強引なやり方の前で、インディペンデントのレーシングチームがどう太刀打ちしていくか、なんていう問題を通して単純なだけでない、しっかりしたメッセージを込める。
それにしてもこれだけの大作を、こんなにもマニアックな見せ方で貫いてしまうなんてすごい。あっぱれだ。絶対ヒットしないだろうが、彼らはきっと気にもしてないだろう。やりたいことは全てやった。そんな満足感が伝わってくる映画だ。
単純にも程があるようなお話を、実写、CG,アニメを合成させた総天然色の安っぽい映像でわざと見せていく。こんなにも20世紀的なノリで21世紀の未来社会を見せてくれる映画なんて久しくなかったはずだ。『エイリアン』『ブレード・ランナー』以降暗いトーンで重厚な未来都市しか映画では見たことない。それはウォシャゥスキー兄弟の『マトリックス』だって同じだ。
しかし、今回は違う。カラフルすぎる色使いによる極彩色映画は、一見ペラペラで軽薄そのものに見える。アホな話を2時間以上延々と見せていくように見える。だが、必ずしもそうではない。これはアニメオタクによる趣味の映画とは一線を画する。ここで描かれる論理と哲学はけっこうきちんとこちらの胸に沁みてくるのだ。大企業の強引なやり方の前で、インディペンデントのレーシングチームがどう太刀打ちしていくか、なんていう問題を通して単純なだけでない、しっかりしたメッセージを込める。
それにしてもこれだけの大作を、こんなにもマニアックな見せ方で貫いてしまうなんてすごい。あっぱれだ。絶対ヒットしないだろうが、彼らはきっと気にもしてないだろう。やりたいことは全てやった。そんな満足感が伝わってくる映画だ。