チャン・イーモウ監督によるラブストーリーである。彼は時々、この手のハートウォーミングを作ってくれる。『初恋の来た道』とか『至福のとき』といった作品だ。かわいくてけなげな女の子が、一生懸命頑張って生きていく姿を描くドラマだ。苦しくて、過酷な状況の中でも笑顔を絶やさす、自らの愛を心の糧にして精一杯に生きていく姿を見ていると、なんだか元気が出てくる。たとえその結果が悲しいものであったとしても、彼女たちの誠実で真摯な姿勢は僕らを元気にする。でも、それってあまりにあざとい気もするけど、あまり気にしないで見るようにしている。
うそ臭くなるほどに、さわやかで、切ない。今回も文革の時代を背景にして、歴史の教科書のようなお話が展開する。甘くて切ない映画はチャン・イーモウ自身がリフレッシュするためのもので、全力投球の超大作のはざまに、こういう小品をきちんとはさんでいくことで、バランスを取り、自身の作家としての道をしっかりと踏みしめる。これが次回作にちゃんとつながるのだろう。
中国を代表する監督にまで上り詰めた彼は、国家の威信を背負いながらも単なる政府のお抱え作家ではなく、大衆のリーダーとして、中国人の想いを代弁する。エンタメ作家としての自分を冷静にみつめていく。だが、彼はこのままでは終わらないだろう。アーティストとしての彼の資質が十二分に発揮する作品をやがて目にすることが出来る日を楽しみにしている。
うそ臭くなるほどに、さわやかで、切ない。今回も文革の時代を背景にして、歴史の教科書のようなお話が展開する。甘くて切ない映画はチャン・イーモウ自身がリフレッシュするためのもので、全力投球の超大作のはざまに、こういう小品をきちんとはさんでいくことで、バランスを取り、自身の作家としての道をしっかりと踏みしめる。これが次回作にちゃんとつながるのだろう。
中国を代表する監督にまで上り詰めた彼は、国家の威信を背負いながらも単なる政府のお抱え作家ではなく、大衆のリーダーとして、中国人の想いを代弁する。エンタメ作家としての自分を冷静にみつめていく。だが、彼はこのままでは終わらないだろう。アーティストとしての彼の資質が十二分に発揮する作品をやがて目にすることが出来る日を楽しみにしている。