1昨年公開された時、タイミングが合えば劇場で見ていたはずの一編だ。時間潰しで映画館に行った時、これがたまたまやっていて、ただ残念だが時間が合わなかったから、他の映画にしたことは覚えている。だが、見なかったこれの代わりに見た映画がなんだったのかは忘れた。不思議な話だ。たぶんたいした映画じゃなかったのだろう。あれなら『アイス・ロード』の方がまだマシだと思って記憶していたのか。それにしてもレベルが低い戦いだ。『アルマゲドン』などの脚本家ジョナサン・ヘンズリーが監督・脚本を手がけた作品らしい。
これは明らかにB級アクション映画である。そんなことは見る前から明白である。70歳リーアム・ニーソン主演のアクションなんて、掃いて捨てるほどある。ニコラス・ケイジの映画並みに安っぽい。なのに何故見てもいいと思ったのか。当時の僕がこれに何を期待したか。それを知るために、見ることにした。
少し疲れている時にはスカッとする、何も考えなくていい映画がいい。そんな気分だったのだろう。単純なストーリーの勧善懲悪でハッピーエンド。ハラハラドキドキの1時間40分(から50分まで)の映画。要件を見事クリアしている。春先の凍ったままだけど、気温が上がると危険な水の上をかなりの積載量を繋いだトラックで走る。時間制限もある中、無事目的地まで辿り着くことが出来るのか? もちろん障害は次々襲うし、裏切り、陰謀もあり。
有名な所ではもちろんあの傑作『恐怖の報酬』がある。もちろんクルーゾーのオリジナルもいいけど、先日亡くなったフリードキンによるリメイク版が素晴らしい。もちろん完全版のほうだ。
あんな凄い映画とはレベルが違うけど、これもなかなかよく出来ている。後半が少しかったるいけど(だから後10分短くするべきだった)悪くはない。あの日、時間潰しで見ていたならきっと満足できたはず。劇場の大スクリーンにピッタリの映画だ。あの日は、なんばTOHOの1番スクリーンで上映していた。そんなことまで覚えている。