また図書館を舞台にした小説だ。この手の女性を手にするのは自分が図書館好きだからかもしれないが、それにしても最近図書館小説はやけに多い。まぁ作家も本好きばかりだろうから、図書館を書きたいかもしれないが。
僕は旅にいくと必ずその町の図書館にも行く。いろんな図書館がある。図書館巡りはもしかしたら有名な観光地より楽しいかもしれない。
どの街にも、図書館はある。お城と図書館は2大アイテムだ。地方の図書館巡りは旅の醍醐味のひとつだろう。街歩きをして、ぶらぶらするといろんなところがあり発見がある。なんて、気がつくとまるでこの本と関係ない話になっている。
閑話休題。本題に入る。「ほんわか図書館ミステリー」とあるが、これは図書館司書が主人公で利用者と一緒にいろんな本と不思議な出来事を巡る謎解きをする短編連作。シリーズ化されていて既刊は2冊あるみたいだ。もちろん1話完結だから前作を読んでなくても大丈夫。6話ありラストのエピソードは遡って、秋葉図書館開設秘話になっている。
ミステリーはあまり好きではないが、日常生活を舞台にしたものなので、それなりに受け入れられる。あまりに非日常だったり、荒唐無稽はしんどい。日常だが、少し不思議テイストを加味してあり、そのへんのバランス感覚がいいから上品な作品に仕上がっている。芒の野原に建つ四角い何の特徴もない図書館。利用者はいつも疎らで、静か。3人の司書がいる。
こんな図書館は現実ではないけど、もしあれば楽しいかも。