ケータイ小説というものを生まれて初めて読んでみた。実は最初はそうとは知らず読み始めた。しばらくしてから、これがその「ケータイ小説」なのだと知った。魔法iらんど、というサイトで公開され、「第4回iらんど大賞」を受賞した作品、ということだ。
読んでみて、最初はちょっとあまりに甘すぎて気分が悪くなってしまったが、この小説はこんなものなのだ、と納得して、気にせずどんどん先を読み進めることにした。恋とか愛とかいう言葉が100万回くらい出てくる。設定は小川洋子の『博士が愛した数式』のパクリで、ここまで見事にマネしてしまえるって、すごい。15分しか、記憶がもたないという病気になった女と、彼女をずっと愛し続ける男との純愛物語。
最初はもっと仕掛けのある(あるいは毒を孕んだ)ものなのか、と期待したけど、最後までそのままで驚く。なんのヒネリもない小説だ。ラストまでおきまりの展開を見せるだけ。いくらなんでもここまで甘い砂糖菓子のようなリアリティーのない設定と展開で押し通せれる作者の勇気(というか、ずぶとさ)に驚く。これが天下のケータイ小説の進化形なのか。昔、映画になった『恋空』を見たときもぶっ飛んだが、あれよりは成長している。あれはあきれるような奇想天外で笑うしかなかった。それと較べれば波瀾万丈もなく、ワンアイデアを大切にして、それだけで押し通す。まぁ、これはこれで別の意味すごい。
15分の積み重ねが1日を作り上げる。たった1日で何が出来るのかが描かれる。男にとってこの1日はこれまでのずっと続いた日々と同じ1日だが、女にとってこの1日はかけがえのないものとなる。いや、彼にとってもこの1日は彼女と同じようにかけがえのないものだ。人生において、1日はそんなものなのだ。この小説はそのことに気付かせてくれる。
15分を積み重ねた1日。そんな1日に何が出来るのか。これはこれで悪くない設定だ。これが究極の恋愛物語として、納得のいくものになっていれば、よかったのだが、残念ながらそこまではいかない。絵空事の恋物語にとどまる。もちろんそれでなくてはケータイ小説の読者は納得しないだろう。あくまでもこれは簡単で軽い読み物でしかないのだろう。
読んでみて、最初はちょっとあまりに甘すぎて気分が悪くなってしまったが、この小説はこんなものなのだ、と納得して、気にせずどんどん先を読み進めることにした。恋とか愛とかいう言葉が100万回くらい出てくる。設定は小川洋子の『博士が愛した数式』のパクリで、ここまで見事にマネしてしまえるって、すごい。15分しか、記憶がもたないという病気になった女と、彼女をずっと愛し続ける男との純愛物語。
最初はもっと仕掛けのある(あるいは毒を孕んだ)ものなのか、と期待したけど、最後までそのままで驚く。なんのヒネリもない小説だ。ラストまでおきまりの展開を見せるだけ。いくらなんでもここまで甘い砂糖菓子のようなリアリティーのない設定と展開で押し通せれる作者の勇気(というか、ずぶとさ)に驚く。これが天下のケータイ小説の進化形なのか。昔、映画になった『恋空』を見たときもぶっ飛んだが、あれよりは成長している。あれはあきれるような奇想天外で笑うしかなかった。それと較べれば波瀾万丈もなく、ワンアイデアを大切にして、それだけで押し通す。まぁ、これはこれで別の意味すごい。
15分の積み重ねが1日を作り上げる。たった1日で何が出来るのかが描かれる。男にとってこの1日はこれまでのずっと続いた日々と同じ1日だが、女にとってこの1日はかけがえのないものとなる。いや、彼にとってもこの1日は彼女と同じようにかけがえのないものだ。人生において、1日はそんなものなのだ。この小説はそのことに気付かせてくれる。
15分を積み重ねた1日。そんな1日に何が出来るのか。これはこれで悪くない設定だ。これが究極の恋愛物語として、納得のいくものになっていれば、よかったのだが、残念ながらそこまではいかない。絵空事の恋物語にとどまる。もちろんそれでなくてはケータイ小説の読者は納得しないだろう。あくまでもこれは簡単で軽い読み物でしかないのだろう。