『サブウェイ』に続き、今回もまた、やってくれた! 絶好調の林慎一郎さんは、恐いものなしの快進撃を続ける。前作以上に過激な芝居にチャレンジして、成功を収めている。無意味と、意味深のはざまで、どちらとも取れる冗談のような芝居を展開していく。
これは簡単なことではない。かなり微妙な問題なので、そのどちらかにバランスが傾くと、つまらないものになる。あるいは、ただのバカバカしいものに堕す。原和代さんが担当した振付がかなり大事な要素となるのは前作と同じだ。林さんは原さんに絶大な信頼を置く。それでなくてはこれは出来ない。意味ではない。無意味なのだ。その無意味が絶対の意味を持つ。そんな瞬間にしかこの作品は成立しない。一見はちゃめちゃに見えるダンスが、この作品に整合性を付与する。
個々のエピソードは無作為に羅列されてあるようにも見える。どこをどうとっても構わない、ようにも見える。だが、実際は4人の女たちの(彼女たちがすばらしい!)冒険というわかりやすいスタイルで貫かれてある。だから、わかりやすい。思いつきの順不同の、単調になる可能性もあるコント集のようなエピソードと見せかけて、そうではない。この緊密なドラマは、最後まで緊張感を持続する。
これはとてもよく出来ている。混沌としたお話の連なりが、そこに存在する役者たちの肉体を通して、奇跡的に組み立てられる。でも、組み立てたと思ったお話は一瞬の後に、壊される。意味がない。タイムズに止められた車を巡るお話ですらあるはずもない。この瞬発力。全速力で突っ走るこの芝居から振り落とされないようにしなければらなない。どこに連れていかれるのかは、着いたときのお楽しみ。
これは簡単なことではない。かなり微妙な問題なので、そのどちらかにバランスが傾くと、つまらないものになる。あるいは、ただのバカバカしいものに堕す。原和代さんが担当した振付がかなり大事な要素となるのは前作と同じだ。林さんは原さんに絶大な信頼を置く。それでなくてはこれは出来ない。意味ではない。無意味なのだ。その無意味が絶対の意味を持つ。そんな瞬間にしかこの作品は成立しない。一見はちゃめちゃに見えるダンスが、この作品に整合性を付与する。
個々のエピソードは無作為に羅列されてあるようにも見える。どこをどうとっても構わない、ようにも見える。だが、実際は4人の女たちの(彼女たちがすばらしい!)冒険というわかりやすいスタイルで貫かれてある。だから、わかりやすい。思いつきの順不同の、単調になる可能性もあるコント集のようなエピソードと見せかけて、そうではない。この緊密なドラマは、最後まで緊張感を持続する。
これはとてもよく出来ている。混沌としたお話の連なりが、そこに存在する役者たちの肉体を通して、奇跡的に組み立てられる。でも、組み立てたと思ったお話は一瞬の後に、壊される。意味がない。タイムズに止められた車を巡るお話ですらあるはずもない。この瞬発力。全速力で突っ走るこの芝居から振り落とされないようにしなければらなない。どこに連れていかれるのかは、着いたときのお楽しみ。