今年のHPF最後のプログラムである。実に高校生らしい芝居で、1時間20分という少し長い上演時間も、悪くはない。内容的には60分で十分にまとめられるのだが、たとえ冗長になろうとも、やり切った、という自己満足を重視したい(と、思ったのだろう)。やり残したことはない、と言い切れるまでこの芝居を楽しみたい。だから、80分。それでいい。スマートな芝居でなくてもいいから、最後まで全力で演じきる。(同じようなパターンの芝居を、今年のHPF最初のプログラムだった山田高校は実にスマートにやっていたけど、それはまた別のお話)
高校の創立五十六周年記念文化祭(突っ込みどころ満載! なんで56周年、ということだけでも、いろんなエピソードが展開される)のために案を練る4人組のお話。そこにかってヒーロ-だった5人組(戦隊物のパロディ)の末路を絡ませ、彼らの復活を文化祭の目玉イベントにしようと画策する、なんていうお話へとスライドしていく。
まぁ、実にたわいないお話なのだが、そこにいろんな問題をてんこ盛りにしてバカバカしい笑いとともに提示する。お話には当然深みはないけど(だいたいそんなことは最初から目指してないし)実によく出来ている。役者たちも演出もサービス精神旺盛で最後まで飽きさせない。とても楽しかった。