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小学6年生の男女が主人公。子どもの権利って何かを考える児童書。図書館の分類はYA小説になっていたが、主人公たちと同世代にまずは読んでもらいたい。それから少し下の年代にも。だから児童書の棚に欲しい本だ。子どもを巡るさまざまな問題をストレートに描く。そこには酷い大人たちが随所に登場して、子どもたちの前に立ちはだかる。彼らはしっかり立ち向かう。だから爽やかで気持ちいい。
お話はクラスでの問題から始まる。家庭内暴力、学校でのセクハラ、母からの無言の干渉、女性差別をする祖父。さまざまな出来事を通して彼らが自分たちの権利について考える。
答えは自分たちで見つける。誰かに教えられるのではない。ちゃんと考えて、自分なりの答えを出す。自分が納得する答えだ。与えられたものを受け取るだけでは意味はない。子どもは大人ではないから、考えが浅いというわけではない。大人以上に切実で本気。だから、彼らの話に耳を傾けることは大事だと思う。大人たちこそ、この本から学ぶことが多々あるはず。