このお正月一番の期待の超大作だったのだが、正直言ってがっかりした。予告編が圧倒的に面白く、驚異のビジュアルで表現された人が誰もいなくなり、廃墟と化したニューヨークで、たったひとり暮らすウィル・スミスと犬の姿は衝撃的で、ぺんぺん草の生えたマンハッタンを彷徨う(というか、そこで暮らしているから、日常生活のスケッチなのだが)彼の姿を描く導入部は、予想通りの素晴らしさで、いったいこれからどんな映画が始まるのかと、ワクワクさせられる。
しかし、ストーリーの中に入っていくと、だんだん期待は萎んでいき、ウイルスに感染してゾンビ化したモンスターが出てきたところからは、あーっ、ってため息つくしかない。これって結局は『バイオハザード4』だったんだ、と思うと、気が滅入ってくる。そして、いやな予感は当たる。予想通りの展開になり、最後はもういいよ、と思い終わる。
これだけのビジュアルを用意しながら、この程度の話しか作れないなんて、なんだか情けない。同じような素材とビジュアルを用意して、低予算で作り上げたにも関わらず平山秀幸『ターン』は、ストーリーの面白さと緊張感のある演出でこの映画をはるかに凌ぐ出来だった。(それでも北村薫の原作には及ばなかったが)
結局はビジュアルを支えるだけのしっかりしたお話がなくては、映画は面白いものにはならない、ということだ。これだけの映像を作り上げるような時代が来た。こんな時代だからこそ、それに勝る演出と台本がなくてはどうしようもない、と言うことである。
しかし、ストーリーの中に入っていくと、だんだん期待は萎んでいき、ウイルスに感染してゾンビ化したモンスターが出てきたところからは、あーっ、ってため息つくしかない。これって結局は『バイオハザード4』だったんだ、と思うと、気が滅入ってくる。そして、いやな予感は当たる。予想通りの展開になり、最後はもういいよ、と思い終わる。
これだけのビジュアルを用意しながら、この程度の話しか作れないなんて、なんだか情けない。同じような素材とビジュアルを用意して、低予算で作り上げたにも関わらず平山秀幸『ターン』は、ストーリーの面白さと緊張感のある演出でこの映画をはるかに凌ぐ出来だった。(それでも北村薫の原作には及ばなかったが)
結局はビジュアルを支えるだけのしっかりしたお話がなくては、映画は面白いものにはならない、ということだ。これだけの映像を作り上げるような時代が来た。こんな時代だからこそ、それに勝る演出と台本がなくてはどうしようもない、と言うことである。