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映画・演劇のレビュー

『ジーンワルツ』

2011-02-15 22:14:16 | 映画
 ラストの展開を見ながら、これと同じような映画をどっかで見たことがあるよ、と思ったのに、なかなか思い出せなくてイライラした。そのため映画に集中できない。困った。気になって仕方なかったのだ。だが、ようやくそれを思い出したとき、心からがっかりした。

 映画は観月ありさ主演のコメディー『Baby! Baby! Baby!』である。あのコメディータッチのドタバタ映画と話が全く同じなのである。この映画のクライマックスはあまりに都合よすぎてシリアスな医療ものとはとても思えないということだ。

 海堂尊の原作も最後にあんな展開を見せるのだろうか。それまではそれなりには本気で見ていたのに、あれではがっかりである。別にコメディーがダメとか、いうのではない。だが、これは少なくともそんな映画ではないはずだ。後から思い返してみると、全体のストーリーの運び方もよく似ている気もする。しかも、同じ東映映画だし。

 昨年の『孤高のメス』に続く医療もの、ということで、少し期待してたのに、全体のドラマの作り方も安易だし、話が小さくまとまり過ぎて、出産や産婦人科医を巡る様々な問題が表層でしか捉えられていないのが、残念だ。もっときちんとした捉え方をしてもらいたい。こんな中途半端なヒューマンドラマなんか、わざわざ劇場で見てもしかたない。



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