ついに見た。ようやく見た。シリーズ第7作目、というより、新シリーズの第1作目というべきか。だが、この重責を担ったJ・J・エイブラムスは、そのどちらに於いても及第点の作品に仕立てた。それって、凄すぎる。勝算はあったから、引き受けたのだろうが、誰がどんな映画を作ろうとも、文句を言われるのは必至のこの作品を、これだけの作品にして、次回作へと引導を渡すなんて、かっこよすぎる。なんだか、腹が立つくらいにスマートだ。
まず、旧シリーズへのオマージュ。ちゃんとリスペクトするだけでは、済まされない。しかも、やり過ぎると、楽屋落ちになったり、しらけるから、バランスが難しい。それだけに、一番大事なのはそのタイミングだろう。ハン・ソロ登場にシーンには思わず拍手が漏れる。(公開初日なら、たぶん拍手喝采されたはずだ。待ち望んでいた瞬間だろうから。)いやぁ、実にうまい。あそこで、チューバッカとハリスン・フォードが出た時、タメ息が出たよ。最高だ。そして、ちゃんとレイア姫(将軍!)の登場もあり、最後の最後までじらしてじらして、満を持してのルークの登場となる。あそこは、もっと短くてもいいのだが、ファンのために延々と見せる。お久しぶり、マーク・ハミル。この3人を40年の歳月を経て、ちゃんと担ぎ出してきたことは、この作品の勝因だろう。映画はキャスティングだが、そのことをこんなにも単純に証明した。
それは、新キャストにも言える。主人公を女の子にしたのも素晴らしい。彼女の冒険の旅、として全体をまとめた。敵の裏切り者が、メインキャストというのもいい。新たなる物語を担うキャストにお話を引き継ぐために、ハンソロをあんな言う目に合わせる(ここは、まだ見ていない人のために、絶対書けないな)のも潔い。
この映画が何よりも素晴らしいのは、お話の引き延ばしをしないことだ。気を持たせるばかりで、まるで、話が進まない前後編とか3部作とかの長編映画が最近は多い中、これはちゃんと1本で完結するのもいい。(もちろん、これは最初から3部作という前提があるにもかかわらず、である)じっくり見せる所は、最大限見せる。だから、へんなアップテンポにはならない。緩急があるのだ。2時間16分という長さが適当、というのも凄い。お話としてのメリハリがあるから退屈しないし、息切れもしない。(先日見た『風暴 ファイヤーストーム』はそこで失敗した)
それにしても、見事な脚本だ。これはオリジナルのリメイクである。元祖『スターウォーズ』(『エピソード4』のことだ)とまるで同じ話をリブートした。ここまでよく似た展開をさせたのは、もちろん確信犯的行為でさる。初心に戻ることで、新しいスターウォーズが始まると理解したのだろう。新しいものなんか最初から何もないのだ。シリーズ第1作を見た時、このバカバカしいほどの勧善懲悪は、今まで作られてきたヒーローものの王道だと思った。だから、当時はこの映画より、スピルバーグの『未知との遭遇』のほうがずっと凄いと思ったのだが、今ならわかる。(というか、ずっと前からそんなこと、わかってたけど)お決まりの定番。待ってました、のノリ。それをみんなは待ち望んでいる。どこまで心地よく見せるか、それが一番大事なのだ。もちろん、最新のテクノロジーによる素晴らしい視覚効果も必要だ。だが、これはキッチュで、駄菓子屋的映画である。そのことを作り手側がちゃんと理解していないことには意味はない。J・Jは、誰よりもそれをわかっている。だから安心して見ることが出来る。誰も、失望することはない。ただのアトラクションではない。電動式紙芝居である。手の汗握る銀河の世界へ。ようこそ!
まず、旧シリーズへのオマージュ。ちゃんとリスペクトするだけでは、済まされない。しかも、やり過ぎると、楽屋落ちになったり、しらけるから、バランスが難しい。それだけに、一番大事なのはそのタイミングだろう。ハン・ソロ登場にシーンには思わず拍手が漏れる。(公開初日なら、たぶん拍手喝采されたはずだ。待ち望んでいた瞬間だろうから。)いやぁ、実にうまい。あそこで、チューバッカとハリスン・フォードが出た時、タメ息が出たよ。最高だ。そして、ちゃんとレイア姫(将軍!)の登場もあり、最後の最後までじらしてじらして、満を持してのルークの登場となる。あそこは、もっと短くてもいいのだが、ファンのために延々と見せる。お久しぶり、マーク・ハミル。この3人を40年の歳月を経て、ちゃんと担ぎ出してきたことは、この作品の勝因だろう。映画はキャスティングだが、そのことをこんなにも単純に証明した。
それは、新キャストにも言える。主人公を女の子にしたのも素晴らしい。彼女の冒険の旅、として全体をまとめた。敵の裏切り者が、メインキャストというのもいい。新たなる物語を担うキャストにお話を引き継ぐために、ハンソロをあんな言う目に合わせる(ここは、まだ見ていない人のために、絶対書けないな)のも潔い。
この映画が何よりも素晴らしいのは、お話の引き延ばしをしないことだ。気を持たせるばかりで、まるで、話が進まない前後編とか3部作とかの長編映画が最近は多い中、これはちゃんと1本で完結するのもいい。(もちろん、これは最初から3部作という前提があるにもかかわらず、である)じっくり見せる所は、最大限見せる。だから、へんなアップテンポにはならない。緩急があるのだ。2時間16分という長さが適当、というのも凄い。お話としてのメリハリがあるから退屈しないし、息切れもしない。(先日見た『風暴 ファイヤーストーム』はそこで失敗した)
それにしても、見事な脚本だ。これはオリジナルのリメイクである。元祖『スターウォーズ』(『エピソード4』のことだ)とまるで同じ話をリブートした。ここまでよく似た展開をさせたのは、もちろん確信犯的行為でさる。初心に戻ることで、新しいスターウォーズが始まると理解したのだろう。新しいものなんか最初から何もないのだ。シリーズ第1作を見た時、このバカバカしいほどの勧善懲悪は、今まで作られてきたヒーローものの王道だと思った。だから、当時はこの映画より、スピルバーグの『未知との遭遇』のほうがずっと凄いと思ったのだが、今ならわかる。(というか、ずっと前からそんなこと、わかってたけど)お決まりの定番。待ってました、のノリ。それをみんなは待ち望んでいる。どこまで心地よく見せるか、それが一番大事なのだ。もちろん、最新のテクノロジーによる素晴らしい視覚効果も必要だ。だが、これはキッチュで、駄菓子屋的映画である。そのことを作り手側がちゃんと理解していないことには意味はない。J・Jは、誰よりもそれをわかっている。だから安心して見ることが出来る。誰も、失望することはない。ただのアトラクションではない。電動式紙芝居である。手の汗握る銀河の世界へ。ようこそ!