なぜか、最近、毎週「ヒーローもの」の映画を見ている。ハリウッドの大作映画は、SFかヒーローばかりになってしまったからだろう。まぁ簡単に作れて派手だし、ちょうどいいのかもしれないけど、その安易さがなんだか哀しい。企画の貧困を見せつけられる。
それなら、見るのを辞めればいい。なのに、別にわざわざ付き合って見なければならないわけではないのだけど、ついつい見にいってしまう。そこに「何か凄いもの」を期待してしまうからだ。先週もすごく期待した。そして確実にがっかりさせられる。でも、懲りない。クリストファー・ノーランによる新バッドマンの3部作がおもしろすぎたからだ。それ以降ヒーロー物は暗くなった。先週の新スーパーマンの『マン・オブ・スティール』に至るまで同じパターンである。さすがに食傷気味だ。あれなんかノーランの肝いり企画なのに、である。
さて、今週は『Xメン』シリーズのスピンオフである『ウルヴァリン』シリーズ、2作目である。映画全体は少し地味で、派手なアクションは抑えてある。では、濃密なドラマでも用意されてあるのかというと、そうではない。相変わらずのアメリカ映画にありがちな「不思議の国ニッポン」路線である。でも、お金をかけた大作映画なので、それはそれで楽しめる。単純アクションの連打ではなく、アメリカ人の見たい日本観光映画になっている。異国情緒満載のエキゾチックは、おもしろい。
とんでもない設定のお話なのだが、原作コミックがそういうふうになっているのだろう。全体のタッチはノーテンキな『Xメン』シリーズと違い暗くて重い。でも、そこが魅力になっている。今回はそんな暗さを売り物にしているのがいい。それがこのバカバカしい話に、無意味な説得力を与える。バカを楽しませるためには、そういう雰囲気作りは必要だ。それに乗っかることができると、楽しい映画になるが、乗れないと悲惨。このバカすれすれの映画はウルヴァリンの苦悩とか、結構うまく描けてある。ロードムービーにもなっていて、日本ロケが効果的。ただの単純アクション映画ではない。
新幹線の上でのアクションは凄いし、死なないはずのウルヴァリンがその能力を奪われて、死の恐怖を味わうという設定もいい。そんな中で愛する女のために戦う。とても単純でわかりやすい映画なのだがジェームズ・マンゴールド監督はただアクションを見せるのではなく、無意味に悩む姿を見せるのでもなく、とてもバランスよく、ちゃんとドラマを見せていく。そんな姿勢がこの作品の魅力なのだろう。娯楽アクション映画として、楽しめる。
それなら、見るのを辞めればいい。なのに、別にわざわざ付き合って見なければならないわけではないのだけど、ついつい見にいってしまう。そこに「何か凄いもの」を期待してしまうからだ。先週もすごく期待した。そして確実にがっかりさせられる。でも、懲りない。クリストファー・ノーランによる新バッドマンの3部作がおもしろすぎたからだ。それ以降ヒーロー物は暗くなった。先週の新スーパーマンの『マン・オブ・スティール』に至るまで同じパターンである。さすがに食傷気味だ。あれなんかノーランの肝いり企画なのに、である。
さて、今週は『Xメン』シリーズのスピンオフである『ウルヴァリン』シリーズ、2作目である。映画全体は少し地味で、派手なアクションは抑えてある。では、濃密なドラマでも用意されてあるのかというと、そうではない。相変わらずのアメリカ映画にありがちな「不思議の国ニッポン」路線である。でも、お金をかけた大作映画なので、それはそれで楽しめる。単純アクションの連打ではなく、アメリカ人の見たい日本観光映画になっている。異国情緒満載のエキゾチックは、おもしろい。
とんでもない設定のお話なのだが、原作コミックがそういうふうになっているのだろう。全体のタッチはノーテンキな『Xメン』シリーズと違い暗くて重い。でも、そこが魅力になっている。今回はそんな暗さを売り物にしているのがいい。それがこのバカバカしい話に、無意味な説得力を与える。バカを楽しませるためには、そういう雰囲気作りは必要だ。それに乗っかることができると、楽しい映画になるが、乗れないと悲惨。このバカすれすれの映画はウルヴァリンの苦悩とか、結構うまく描けてある。ロードムービーにもなっていて、日本ロケが効果的。ただの単純アクション映画ではない。
新幹線の上でのアクションは凄いし、死なないはずのウルヴァリンがその能力を奪われて、死の恐怖を味わうという設定もいい。そんな中で愛する女のために戦う。とても単純でわかりやすい映画なのだがジェームズ・マンゴールド監督はただアクションを見せるのではなく、無意味に悩む姿を見せるのでもなく、とてもバランスよく、ちゃんとドラマを見せていく。そんな姿勢がこの作品の魅力なのだろう。娯楽アクション映画として、楽しめる。