本年度の芥川賞受賞作品。直木賞の『ホテルローヤル』に続いて読んだのだが、こちらはつまらない。まぁ、それはいつものことだ。芥川賞受賞作品のつまらなさは、もう誰もがわかっていることだろう。なんとなく、気取っていて、わかりづらくて、何がいいたいのやら、よくわからなないまま、終わり、読者をけむに巻く。
でもこれは、最初はそれなりに結構おもしろかったのだが、結末部分に納得がいかない。あれでは、無理やり終わらせるための結末のようにしか見えないのだ。語り手である少女の気持ちが見えない。見せないように描かれてあるのだからそれはそれで成功なのかもしれないけど、じゃぁ、どうして見せないのですか? わけがわかりません。
これは彼女の目から描かれる彼女の継母になった女の物語なのだ。それをこういうふうに視点をずらす意図はどこにある? そこには、まるで、意味がない。もっと意図がクリアになり、そうすることで読者にどんな衝撃を与えるのか、そこが明確にならなくては小説としては失敗だろう。3流ホラー小説ではないのだから、こけおどしの衝撃ではなく、人間の内面に迫るような「何か」が欲しい。でも、それがここにはない。彼女は何を思って、死んだ女の後をたどるのか。そうすることで、どこに行きつくのか。娘は(語り手である)彼女の何を見つめていたのか。それがどこにつながるのか。いろんな問題をおざなりにしたまま、いきなりのショックシーンで終わる。これではなんだか、だまされた気分だ。
でもこれは、最初はそれなりに結構おもしろかったのだが、結末部分に納得がいかない。あれでは、無理やり終わらせるための結末のようにしか見えないのだ。語り手である少女の気持ちが見えない。見せないように描かれてあるのだからそれはそれで成功なのかもしれないけど、じゃぁ、どうして見せないのですか? わけがわかりません。
これは彼女の目から描かれる彼女の継母になった女の物語なのだ。それをこういうふうに視点をずらす意図はどこにある? そこには、まるで、意味がない。もっと意図がクリアになり、そうすることで読者にどんな衝撃を与えるのか、そこが明確にならなくては小説としては失敗だろう。3流ホラー小説ではないのだから、こけおどしの衝撃ではなく、人間の内面に迫るような「何か」が欲しい。でも、それがここにはない。彼女は何を思って、死んだ女の後をたどるのか。そうすることで、どこに行きつくのか。娘は(語り手である)彼女の何を見つめていたのか。それがどこにつながるのか。いろんな問題をおざなりにしたまま、いきなりのショックシーンで終わる。これではなんだか、だまされた気分だ。