実に惜しい作品だ。ふたつのエピソードを並行して見せながら、ラストに突入していく。そこですべてが明確になる。作家と編集者。彼が書く小説。探偵と助手。彼らが巻き込まれた事件。入れ子型の構造。それがどこに行きつくのか。きっと作者の頭の中では見事に整合性のあるお話としてまとめてあるのだろうが、出来上がった作品はそうではない。
もう少し、わかりやすく整理してもよかったのではないか。決して難しい話だとは言わないけど、見せ方が中途半端な印象は拭えない。
もう少し、わかりやすく整理してもよかったのではないか。決して難しい話だとは言わないけど、見せ方が中途半端な印象は拭えない。