もうすぐ劇場でも公開されるはずのウディ・アレン最新作。『ミッドナイト・イン・パリ』に続く観光映画。作品としては、前作のほうがたぶん出来はいいけど、これは久々に本人も出演してのアンサンブルコメディーで、バカバカしいけどとても楽しい。オールスターキャスト(こんなにも豪華な顔ぶれが、こんなたわいもない映画にゲスト出演するのだ! さすがウディ・アレン!)で、今回の観光地はタイトルにある通り、ローマ。スタイルとしては、フェリーニ映画のような幻想世界を見せる。
4つの話が展開していく。それぞれ、ありえないようなお話で、どこまでが現実でどこからが妄想なのか、確かな判別はどうでもいいみたいだ。ただノリのよさで突っ走っていくのもいい。「冗談ですけど、こういう話って、なんだか楽しいでしょ」とアレン本人が言ってるようだ。ローマを訪れた人たちが体験した嘘のような出来事。その中にはローマで生活する普通のおじさんの話もあるけど、そのエピソードもちょっと(というか、かなり)幻想的。この冗談のようなお話が、テンポよく展開していくのを、僕たちは、ただ、唖然として、笑いながら見ていく。ローマでなら、こんなこともありなのか、と思わせる。
新婚夫婦が、田舎からローマを新婚旅行で(更には、ここで生活するために)訪れる。でも、それぞれが、ちょっとした事故から別々になって、嘘のような体験をする。アメリカからの旅行者の女性が偶然、ここで恋に落ちる。やがて、彼と結婚することになる。そして、彼女の両親(その父親をウディ・アレンが演じる)が、娘の恋人に会うためにニューヨークからやってくる。葬儀屋をしている娘の彼氏の父親がなんと素晴らしい美声の持ち主で、音楽プロデューサーであるウディは彼をオペラ歌手にしようとする。昔ここに住んでいたことのある有名な建築家が、昔の街を訪れて、若き日の自分と出会う。あの頃の恋を想い出す。なんでもない会社員が、なぜか有名人になる。パパラッチに追い回されて大変なことになる。
どの話も、思いつきを現実化したようなたわいもないものばかりだ。でも、そのノリの良さが魅力。どのお話も、なんだか楽しい気分にさせられるのだ。大したお話ではないのかもしれないけど、この少し不思議な話の数々に乗せられて、彼らと共に、観光客としてローマの街を散歩する。そんな軽さがいいのだ。同じような幻想と観光の世界を、ワンエピソードで見せた『ミッドナイト・イン・パリ』よりも、これはずっとフットワークが軽やかだ。夜の話と昼の話という違いもあるだろうが、僕はこのおおらかさが、とても好きだ。必見の傑作コメデイー。
4つの話が展開していく。それぞれ、ありえないようなお話で、どこまでが現実でどこからが妄想なのか、確かな判別はどうでもいいみたいだ。ただノリのよさで突っ走っていくのもいい。「冗談ですけど、こういう話って、なんだか楽しいでしょ」とアレン本人が言ってるようだ。ローマを訪れた人たちが体験した嘘のような出来事。その中にはローマで生活する普通のおじさんの話もあるけど、そのエピソードもちょっと(というか、かなり)幻想的。この冗談のようなお話が、テンポよく展開していくのを、僕たちは、ただ、唖然として、笑いながら見ていく。ローマでなら、こんなこともありなのか、と思わせる。
新婚夫婦が、田舎からローマを新婚旅行で(更には、ここで生活するために)訪れる。でも、それぞれが、ちょっとした事故から別々になって、嘘のような体験をする。アメリカからの旅行者の女性が偶然、ここで恋に落ちる。やがて、彼と結婚することになる。そして、彼女の両親(その父親をウディ・アレンが演じる)が、娘の恋人に会うためにニューヨークからやってくる。葬儀屋をしている娘の彼氏の父親がなんと素晴らしい美声の持ち主で、音楽プロデューサーであるウディは彼をオペラ歌手にしようとする。昔ここに住んでいたことのある有名な建築家が、昔の街を訪れて、若き日の自分と出会う。あの頃の恋を想い出す。なんでもない会社員が、なぜか有名人になる。パパラッチに追い回されて大変なことになる。
どの話も、思いつきを現実化したようなたわいもないものばかりだ。でも、そのノリの良さが魅力。どのお話も、なんだか楽しい気分にさせられるのだ。大したお話ではないのかもしれないけど、この少し不思議な話の数々に乗せられて、彼らと共に、観光客としてローマの街を散歩する。そんな軽さがいいのだ。同じような幻想と観光の世界を、ワンエピソードで見せた『ミッドナイト・イン・パリ』よりも、これはずっとフットワークが軽やかだ。夜の話と昼の話という違いもあるだろうが、僕はこのおおらかさが、とても好きだ。必見の傑作コメデイー。