試写会でこの映画を見た。いや、正確に言うと見るはずだった。だが、映写機のトラブルで、半分しか見れなかった。こんなこともある。最初から嫌な予感がした。ゲスト(主演の榮倉奈々と岡田将生、そして瀬々敬久監督)の到着が遅れるから開演が送れるというアナウンスがあった。そのへんから、なんか不吉な気分。しかも、劇場は満杯で2階席しか空いてなかったし。
それにしても、酷い対応だった。映写ミスで音声が出ないのに、しばらくそのまま上映し、観客のクレームでようやく、上映中断。散々待たせて、最初から再度始めたのはいいが、すぐ、フイルムが燃えて、再び上映中断。(フイルムが燃えるのなんか、久々に見た。)さらにかなりの時間を待たされた後、なんと「映写機が1台無理だからフイルムチェンジの際、1分くらい休憩が入ります」という。20分置きに休憩が入るというのだ。それはないだろ、と思う。でも、どうしてもこの映画が見たい観客は帰らない。というか、この試写のため時間を都合して高い電車賃を使ってここまで来たのだから僕はちょっとくらい我慢する。
大好きな瀬々敬久監督の最新作なのだ、万難を排してここまで来たのだから、当然のことだ。だが、トラブルはこれだけで終わらない。その後も20分置きに映写中断で最後まで見せるはずだったのに、ちょっとすると、すぐダメになり、中断を繰り返す。やがて、「もうこれ以上不完全な状態で見せるわけにはいかないから、帰る人は帰って下さい」とアナウンスが入る。「帰る人のために3分後に再開します」といい、また中断。半分くらいの人は帰るが、僕は残る。やがて、再開。だが、5分もたたないうちになんと、「やはりやめます」と言うのだ。いいかげんにしてもらいたい。「招待券を後日発送しますので、続きは劇場で見て下さい」と主催者からの謝罪があったが、なんだかなぁ、と思った。これって映画に対しても失礼ではないか、と思う。やめるのなら、もっと早く判断すべきだった。
ということで、僕は半分だけこの映画を見た。とてもいい映画だと思う。メジャー映画なのに、自主映画のようなスタンスだ。手持ちカメラで不安定なタッチで見せる。主人公の2人の背景は少しずつ語られる。まずは、今の彼の現実からだ。人と付き合えない。吃音症のため会話も満足に出来ない。もともとの原因は高校時代の友人の自殺だ。それだけではない。そこから始まる(いや、その以前からあった、様々なことが影響する)いろんなことがすべて今の彼を作っている。簡単なことではない。
彼は遺品整理の仕事をする。そこで彼女と出会う。映画はそこから始まる。こういう仕事があるだろうとは、想像出来たが実際に見るまでは実感できなかったし、想像もしなかった。実に丁寧に彼らの仕事を見せて行く。宣伝の雰囲気とは裏腹でこれは甘いラブストーリーなんかではない。痛みを抱えた2人の男女が出会いお互いにシンパシーを感じて行く。だが、それ以上は先に進めない。怖いからだ。だが、彼女は一歩踏み出そうとする。なのに、彼は頑ななまま、踏み出せない。すれ違う。
ここまでだ。この後、どうなるのか。わからない。
それにしても、酷い対応だった。映写ミスで音声が出ないのに、しばらくそのまま上映し、観客のクレームでようやく、上映中断。散々待たせて、最初から再度始めたのはいいが、すぐ、フイルムが燃えて、再び上映中断。(フイルムが燃えるのなんか、久々に見た。)さらにかなりの時間を待たされた後、なんと「映写機が1台無理だからフイルムチェンジの際、1分くらい休憩が入ります」という。20分置きに休憩が入るというのだ。それはないだろ、と思う。でも、どうしてもこの映画が見たい観客は帰らない。というか、この試写のため時間を都合して高い電車賃を使ってここまで来たのだから僕はちょっとくらい我慢する。
大好きな瀬々敬久監督の最新作なのだ、万難を排してここまで来たのだから、当然のことだ。だが、トラブルはこれだけで終わらない。その後も20分置きに映写中断で最後まで見せるはずだったのに、ちょっとすると、すぐダメになり、中断を繰り返す。やがて、「もうこれ以上不完全な状態で見せるわけにはいかないから、帰る人は帰って下さい」とアナウンスが入る。「帰る人のために3分後に再開します」といい、また中断。半分くらいの人は帰るが、僕は残る。やがて、再開。だが、5分もたたないうちになんと、「やはりやめます」と言うのだ。いいかげんにしてもらいたい。「招待券を後日発送しますので、続きは劇場で見て下さい」と主催者からの謝罪があったが、なんだかなぁ、と思った。これって映画に対しても失礼ではないか、と思う。やめるのなら、もっと早く判断すべきだった。
ということで、僕は半分だけこの映画を見た。とてもいい映画だと思う。メジャー映画なのに、自主映画のようなスタンスだ。手持ちカメラで不安定なタッチで見せる。主人公の2人の背景は少しずつ語られる。まずは、今の彼の現実からだ。人と付き合えない。吃音症のため会話も満足に出来ない。もともとの原因は高校時代の友人の自殺だ。それだけではない。そこから始まる(いや、その以前からあった、様々なことが影響する)いろんなことがすべて今の彼を作っている。簡単なことではない。
彼は遺品整理の仕事をする。そこで彼女と出会う。映画はそこから始まる。こういう仕事があるだろうとは、想像出来たが実際に見るまでは実感できなかったし、想像もしなかった。実に丁寧に彼らの仕事を見せて行く。宣伝の雰囲気とは裏腹でこれは甘いラブストーリーなんかではない。痛みを抱えた2人の男女が出会いお互いにシンパシーを感じて行く。だが、それ以上は先に進めない。怖いからだ。だが、彼女は一歩踏み出そうとする。なのに、彼は頑ななまま、踏み出せない。すれ違う。
ここまでだ。この後、どうなるのか。わからない。