こんなにも何もない映画って、他に類を見ない。しかも、わざとそれをねらっている。ねらいまくっているみたいで、ちょっとあざとい。
たそがれにやってくる人々、なんていう設定のわざとらしさも鼻に付く。荻上直子監督の前作『かもめ食堂』はその優しさに癒されたが、今回はちょっとやりすぎでしょう。あのイメージをさらに推し進めたらこうなったのだろうが、あざとすぎます。まったりとして、何もせずに、心を空っぽにしてリフレッシュしよう、なんて。そういう押しつけみたいなものって、なんか嘘くさい。
小林聡美が彼らに反発する気持ちの方がよくわかる。しかし、そんな彼女も、やがてこの世界に取り込まれてしまう。ええっ、それでいいのか、と不安になる。もう少し違う何かがあってもいいのではないか。ファンタジーだと言われたならば、腹を立てるのも、大人気ないが、こういうしらじらしい世界には僕はちょっとついていけなかった。ポスターを見た時には、すごく面白そうだ、と思ったのに、なんだか残念。それにしても、出てくる人がみんなめがねをかけている、というそれだけのことでそれをタイトルにしてしまうってなんだかおもしろい。そういうセンスは買う。
たそがれにやってくる人々、なんていう設定のわざとらしさも鼻に付く。荻上直子監督の前作『かもめ食堂』はその優しさに癒されたが、今回はちょっとやりすぎでしょう。あのイメージをさらに推し進めたらこうなったのだろうが、あざとすぎます。まったりとして、何もせずに、心を空っぽにしてリフレッシュしよう、なんて。そういう押しつけみたいなものって、なんか嘘くさい。
小林聡美が彼らに反発する気持ちの方がよくわかる。しかし、そんな彼女も、やがてこの世界に取り込まれてしまう。ええっ、それでいいのか、と不安になる。もう少し違う何かがあってもいいのではないか。ファンタジーだと言われたならば、腹を立てるのも、大人気ないが、こういうしらじらしい世界には僕はちょっとついていけなかった。ポスターを見た時には、すごく面白そうだ、と思ったのに、なんだか残念。それにしても、出てくる人がみんなめがねをかけている、というそれだけのことでそれをタイトルにしてしまうってなんだかおもしろい。そういうセンスは買う。