お金について考えよう、という映画だ。お話自体のおもしろさはあまり期待しないほうがよい。ミステリ的な展開もその謎解き部分も、きっと肩すかしを食らうことだろう。主人公(小雪)はミステリアスな女だが、映画自体はミステリーではない。あれだけ引っ張っといて、結論はあまりに当たり前すぎて、がっかりする。
だが、これはそんな映画ではないのだから、勝手に何かを期待する方が悪いのだ。普通の女が、「わたし出すわ」と大金を(たとえ友人であろうとも)ほいほいくれるなんて、そりゃおかしいと誰でも思うし、そんな金をもらうのは反対に怖い。
もし大金を手にすることができたなら。しかもその金を自由に使えばいいと言われたなら。さぁ、あなたなら、どうする? この映画はそんな嘘みたいな本当を描く。しかもかなりシリアスに、である。コメディーとして、描くのなら笑いながら楽しめばいい。だが、こんな風に描かれると、構えてしまう。そこが森田監督のねらいなのかもしれない。
話自身はとてもよくできている。人はたくさんのお金を持っていても幸せにはなれない。でも、お金がなければ生きていけない。そんな当たり前のことを2時間もかけて描く。そんなこと教えられなくても誰もがみんな知っている。しかし、おせっかいにもこうして絵解きしてもらうと、やっぱりそうなんだな、と、へんに納得させられる。
森田芳光監督作品としては、ちょっとどうだか、と思うくらいに意味のない映画だ。だけど、この無意味とつき合ったなら、お金についてあれこれ考えるいい機会になることだろう。それはそれでまぁ悪くはないはずだ。
だが、これはそんな映画ではないのだから、勝手に何かを期待する方が悪いのだ。普通の女が、「わたし出すわ」と大金を(たとえ友人であろうとも)ほいほいくれるなんて、そりゃおかしいと誰でも思うし、そんな金をもらうのは反対に怖い。
もし大金を手にすることができたなら。しかもその金を自由に使えばいいと言われたなら。さぁ、あなたなら、どうする? この映画はそんな嘘みたいな本当を描く。しかもかなりシリアスに、である。コメディーとして、描くのなら笑いながら楽しめばいい。だが、こんな風に描かれると、構えてしまう。そこが森田監督のねらいなのかもしれない。
話自身はとてもよくできている。人はたくさんのお金を持っていても幸せにはなれない。でも、お金がなければ生きていけない。そんな当たり前のことを2時間もかけて描く。そんなこと教えられなくても誰もがみんな知っている。しかし、おせっかいにもこうして絵解きしてもらうと、やっぱりそうなんだな、と、へんに納得させられる。
森田芳光監督作品としては、ちょっとどうだか、と思うくらいに意味のない映画だ。だけど、この無意味とつき合ったなら、お金についてあれこれ考えるいい機会になることだろう。それはそれでまぁ悪くはないはずだ。