劇場公開時には残念ながら見逃してしまった塚本晋也監督の新作。前作がなかなかおもしろかったから楽しみにしていたのだが、なんだか肩すかしを食らった気分だ。今回、主人公の悪夢探偵、松田龍平の過去が描かれるのだが、なんだか冗談みたいな話で、本気になれない。
せっかくのパート2なのに、今回はまるで事件に進展がないまま、自分の過去の母親との話ばかりと向き合い、それではなんだかつまらない。それにしても市川実和子の母親が怖い。この女は、自分の周囲のすべてにおびえている。(実はそんなあんたの顔が一番怖いのだが)この特異なキャラが前面に出て象徴的に話全体を引っ張ていくはずだったのだが、あまり上手く行ってない。
松田がこんなふうになったのも、彼女の死がトラウマとなっている、ということだが、その話ばかりで映画全体を引っ張るからバランスが悪い映画になってしまったのだ。母親の話ばかりに気を取られてしまい、いじめ女子高生の悪夢の中に入り込み事件を解決するという本来の話がおざなりにされた。できたなら、こっちの話をもっと十分に掘り下げて欲しかった。最終的にはこの2つのエピソードが有機的に結合してうまく一つのものになるはずだったのだろうが、残念ながらそうはいってない。
不安をあおる描写の数々は上手いとは思うが、いかんせん話が広がらないのが、つらい。途中退屈する。どうしてこんなことになったのだろうか。「いやだ。いやだ。」という彼の口癖に導かれ他人の夢の中に入り、さらに嫌な思いをすることになる自虐的キャラがとてもおもしろかったのだが、自分のことばかりで、今回はそこであまり笑えないのもつらい。
せっかくのパート2なのに、今回はまるで事件に進展がないまま、自分の過去の母親との話ばかりと向き合い、それではなんだかつまらない。それにしても市川実和子の母親が怖い。この女は、自分の周囲のすべてにおびえている。(実はそんなあんたの顔が一番怖いのだが)この特異なキャラが前面に出て象徴的に話全体を引っ張ていくはずだったのだが、あまり上手く行ってない。
松田がこんなふうになったのも、彼女の死がトラウマとなっている、ということだが、その話ばかりで映画全体を引っ張るからバランスが悪い映画になってしまったのだ。母親の話ばかりに気を取られてしまい、いじめ女子高生の悪夢の中に入り込み事件を解決するという本来の話がおざなりにされた。できたなら、こっちの話をもっと十分に掘り下げて欲しかった。最終的にはこの2つのエピソードが有機的に結合してうまく一つのものになるはずだったのだろうが、残念ながらそうはいってない。
不安をあおる描写の数々は上手いとは思うが、いかんせん話が広がらないのが、つらい。途中退屈する。どうしてこんなことになったのだろうか。「いやだ。いやだ。」という彼の口癖に導かれ他人の夢の中に入り、さらに嫌な思いをすることになる自虐的キャラがとてもおもしろかったのだが、自分のことばかりで、今回はそこであまり笑えないのもつらい。