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映画・演劇のレビュー

2011年 小説ベストテン

2012-01-03 09:52:22 | その他
 今年(というか、もう去年なのだが、お許し願いたい)は、152冊を読んだ。8割が小説だ。面白い本ばかりで、毎日楽しい。ただ、読んだ本の内容が思い出せないから、このベストテンを選ぶのに、苦労した。自分がこのブログに書いた文章をもう一度読めば思い出すのだろうが、そんな余裕はない。だから、どうしても記憶に残っているものが、上位にくる。

 今年のヒットは、偶然手にした濱田京子に尽きる。彼女の本と出会えてよかった。12月のひと月で5冊読んだが、みんな同じ話のパターンだったので、今はとりあえず一区切りつけたのだが、5冊とも面白かった。代表して『トーキョー・クロス・ロード』をランクインさせた。

 5位は映画の1位である『アントキノイノチ』と連動する。そういえばブログには書かなかったが『遺品』という本も読んだ。2位は角田光代の新境地。3世代のドラマ。きっとTV化されそうだ。いつものことだが、女性作家の作品ばかりが並ぶ。男性作家の書くものはあまり面白くないからだ。生活を描ける男性作家が少ないのが理由だろう。でも、少しは男性作家も入れたかったから、19位、20位は男子優先にした。どちらもエンタメにもなっていて、ドキドキしながら、一気に読める作品だ。

 1位に『つるかめ助産院』を入れたのは、今年最後に読んだのが同じ小川糸の『あつあつを召し上がれ』だったからだ。「そう言えば、つるかめ良かったよな」というノリである。その直前には窪美澄『ふがいない僕は空を見た』を読んでいて、命について考えてしまったことも影響している。なら『ふがいない』を1位にしてもいいのだが、もう少し柔らかいものがいいかな、と思い、こちらを1位にした。まぁ、ベストテンなんてお遊びなのでそんな感じで選んでいる。(上の写真が『つるかめ助産院』ではないのは、最初『ツリーハウス』を1位にするつもりだったからで、変えるのがややこしいのでそのままにしている。)


 1位 つるかめ助産院(小川糸)⑤
 2位 ツリーハウス(角田光代) ⑨
 3位 抱擁、あるいはライスに塩を(江国香織)⑥
 4位 トーキョー・クロス・ロード(濱野京子)⑫
 5位 東京ロンダリング(原田ひ香)⑩
 6位 本日は大安なり(辻村深月)⑨
 7位 しずかな日々(椰月美智子)⑧
 8位 わたしの彼氏(青山七恵)⑧
 9位 あなたのいた場所(沢木耕太郎)⑥
 10位 ビリジアン(柴崎友香)④

 11位 ふがいない僕は空を見た(窪美澄)⑫
 12位 ひそやかな花園(角田光代)②
 13位 5年3組リョウタ組(石田衣良)⑤
 14位 ツナグ(辻村深月)①
 15位 聖夜(佐藤多佳子)⑦
 16位 ぬるい毒(本谷有希子)⑨
 17位 光あれ(馳星周)⑨
 18位 チア男子!!(朝井リョウ)②
 19位 チーム(堂場瞬一)④
 20位 王国(中村文則)⑫

 

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