初夏の季節を迎えたイタンキ浜の光景です。ゆるやかに潮風が浜に流れ、清々しい磯の香が漂う。
イタンキ浜は、日本の渚100選に指定されている風光明媚な砂浜海岸です。
さらに、鳴き砂海岸としても有名な浜です。砂に多くの石英の結晶体が含まれ、乾燥した砂の上を靴
底を滑らすように歩くとキュッ・キュッと砂が音を奏でます。
※ 鳴り砂海岸は全国に30ヶ所余り、ただ、浜に隣接するように大規模の工場群や市街地がある場
所での鳴り砂海岸は、国内ではイタンキ浜だけのようです。
砂に不純物が多く含まれると音がしなくなります。鳴り砂海岸は「自然環境のバロメータ」、定期的
に市民が参加して浜の清掃が行われています。
浜の後方に広がる海岸段丘の草原で、初夏の野花エゾカンゾウ(蝦夷甘草)が花を咲かせ始めて
います。
道内では、エゾカンゾウに良く似たエゾキスゲも自生しています。両草の違いは、エゾカンゾウの花
は橙色系、エゾキスゲは薄黄色の花を咲かせます。何れしても見分け方が少々、困難な植物です。 先日、開花を始めたハマエンドウの画像を投稿しましたが、今、浜の土手を埋め尽くす様に満開に
花を咲かせています。
太平洋の大海原から打ち寄せる波が、浜に心地よい潮騒を響かせる。遥か彼方に目を向けると、
水平線が海と空を隔てるように限り長く線を描く。
エゾタンポポ(蝦夷蒲公英)が、浜に続く海岸段丘で花を咲かせています。イタンキ浜の海岸段丘は
貴重な在来種のタンポポの自生地です。
浜に大量のコンブが打ち上がる。沿岸は岩礁地帯、コンブ・ワカメなどの海藻が豊富な海域です。
「室蘭イタンキ昆布」は、程よい肉厚と大きさで使いやすく味も抜群な海の幸です。