地球岬灯台は1920年に建造された白亜の灯台、海面から灯火までの高さは131m、今も沖合
を航行する船舶の道標です。
さらに、岬からの景観は「日本の灯台50選」や「北海道の自然100選」、「あなたが選ぶ北海道の
景勝地」などに選ばれている、市内は元より道内を代表する景勝地です。
灯台の後方にある展望台は海面からの高さ147m。海に迫り出した展望台の真下には、シアン色
の海面。さらに、遥か遠くに目を向けると水平線が弧を描くように果てしなく広がります。
地球岬は絵鞆半島の一角。駐車場の先に見える丘の裏側、直線距離で2キロほどの至近距離に
室蘭港と市街地が広がっています。
展望台の直ぐ西側の広大な自然林の中に、「地球岬緑地散策路」があります。数々の山野草や、
野鳥に出逢えるフィールドです。
散策路の両脇では、ニリンソウが純白な可憐な花を咲かせ始めています。絵鞆半島一帯は、市内
で屈指のニリンソウの自生地です。
散策路際の藪の中で、エゾエンゴサクやカタクリの花が今が盛りと咲き誇っています。
アオバナキクザキイチゲ(青花菊咲一華)。笹薮と相性が良いのか、この場所でも花びらに木漏れ
日を浴びながら花を咲かせています。
エンレイソウ(延齢草)は、種が地上に落ちてから花が咲くまで10年の歳月を要すると言う。その事
からでしょうか、古くから縁起の良い花とされています。
散策路脇の土手で、フチゲオオバキスミレが花の盛りを迎えています。地球岬は フチゲオオバキ
スミレの自生地です。生態を解明する学術調査が北大院生の手で行われています。
フチゲオオバキスミレは、身近に見るスミレとは著しく異なる。鮮やかな緑色の葉は大きく、花色は
黄色。さらに、群生する事がなく一つ一つの株が離れながら自生するスミレです。