ヒメフウロ(姫風露)、小さな可愛い花を咲かせている。市内の中心街、坂道沿いの
石垣の隙間から這い出すように株を茂らせている。花を良く見ると、雄花と雌花があるのか
と思うほど異なった花姿。
和種の姫風露草の自生地は、滋賀県の伊吹山や四国の一部の石灰岩地帯などに限定
される。遥か離れた当地で、不思議に思うがWebで画像を確認してみても、ほぼ花の特性
は同じ。世界的に、北半球の冷涼な地域にも広く分布するヒメフウロソウ。この自生している
場所は、港から至近距離。外国航路の船舶の積荷に紛れて帰化したのだろうか。それとも、
庭で育てられていたものが、外に飛び出したのだろうか。何かと、想像を掻き立たせられる
山野草です。
蝦夷梅雨かと、思わせる天気が続く。昨夜から降り続いた雨が午後になって止んだ。
ミヤマオダマキ(深山苧環)が、独創的な花を俯き加減に咲かせている。青紫色の花びらの
ように見えるのは萼片。本来の花は中央、5枚の白い花弁が円筒形を造る。ミヤマオダマキ
は,高山性の耐寒性宿根草です。
如何した事か、今年の5月は天候不順。晴天の日が続かない近ごろの天気には、
少々、閉口気味。さぞかし、農業関係者は気を揉んでいる事だろう。
雨上がりの薄日が射す庭で、ヒダカミセバヤ(日高見せばや) が、多肉質の白緑色の葉
の上に雨の雫が作った水玉を乗せている。
カッコソウが、庭の片隅で今を盛りと薄紅紫色の花を咲かせている。少々、湿り気のある
土壌を好む植物、育てている場所は西日を遮る塀際。さらに、耐寒性が強いので露地で栽培し
ているが毎年、株数を増やしながら花を咲かせる。本来、自生している場所は関東以西~四国
地方。サクラソウ科の美しい山野草です。
スノーフレークの和名は、スズランスイセン(鈴蘭水仙)。
鈴蘭を大きくしたような花を咲かせる、純白の花弁の先端には鮮やかな緑色のアクセント
が入る、清々しさを感じさせる花です。元々はヨーロッパが原産地、ヒガンバナ科の寒さに
とても強い球根草です。
和名、ウメザキシバザクラ(梅咲芝桜)の正式な花名はフロック ダグラシー。
薄紅色の花を咲かせている。シバザクラに似ているが花弁の先端には切れ込みが無く、
花の形が梅の花のように見える事が和名の由来。
*今の時期、庭で満開に花を咲かせている花々。
アラビス プロクレンスは、アブラナ科の寒さに極めて強い多年草。白い小花を株全体を
覆うように咲かせている。
プリムラ ベリスは、同じ仲間のプリムラジュリアンやポリアンタが咲き終わる頃に花の
最盛期を迎える。青々とした葉と鮮やかな黄色の花とのコントラストが美しいプリムラです。
エゾムラサキ(蝦夷紫)、水色の小さな花を群がるように咲かせている。この花も耐寒性が
極めて強く毎年、株は越冬する。一方、毀れ種からも良く増える繁殖力の強い植物です。
居住地の周囲には、雑木林が点在する。いつも散歩の途中で立ち寄る雑木林は、
南側を背に50メートルほど下る広い傾斜地。早春から初夏にかけて数種類の山野草が
花を咲かせる。家から徒歩で15分程の場所にある小さな自然のフィールドです。
シラネアオイ(白根葵)。山野草の花にしては、花も葉も大きい。淡い紫色~白色の
美しい花を雑木林の中で咲かせている。自生地は、本州中部以北~道内。特に、日光の
白根山に多く自生し、タチアオイの花に似ている事が花名の由来です。
マイズルソウ(舞鶴草)が、雑木林の中で木漏れ日を受け、細い茎先に、独創的な
小さな花を咲かせている。花名の由来は、鶴が羽を広げた姿を連想させる事から。
クルマバソウ(車葉草)。この山野草の特徴は、花名の由来でも有る8枚ほどの葉が
放射状に輪生する。花を細い茎を伸ばした先端に咲かせる。
花は、花径は5mm程と小さく純白で十字形。クルマバソウは、新緑の雑木林で晩春から
初夏にかけて、花を咲かせる爽やかな草姿の山野草です。
海霧の季節が到来。早朝から乳白色の霧がスッポリと市内全域を覆う。海霧の(素)
は、南の洋上から流れ込む暖かく湿り気のある大気。
この時期、まだ冷たい噴火湾や港内の海水に冷やされて発生する。これから、海霧は頻繁
に出現する、当地の初夏から夏にかけての風物詩です。
ボケ(木瓜)。花色は赤紅色。花弁に射す陽を照り返しながら、花を咲かせている。
本来の植栽域は本州以西の地方。当地は道内でも気候が温暖な道南、毎年、庭の片隅
で、 華やかな花を見せてくれる。
ドウダンツツジ(満天星躑躅)。釣り鐘のような形の純白な小花を咲かせている。
花名の由来の一つ、満天の星のように細い枝の全てに 花を密に付ける。新葉の薄緑色の
葉と白い花のコントラストは、この時期の庭に清々い雰囲気を醸し出してくれる落葉低木で
す。
観光道路は測量山から西の方角に、絵鞆半島を縦走するように絵鞆岬に進む。道路の両脇には、
手付かずの樹木が鬱蒼と生い茂る。
オオカメノキ(大亀之木)が、観光道路沿いの雑木林の中で花を咲かせている。
葉の形がカメの甲羅に似ていることが名の由来。両性花の周りに純白な装飾花を付け、
アジサイの花に何処か似ている。この時期の雑木林の中で良く目立つ。北海道~九州
までの全国に自生する落葉低木です。
観光道路沿いは、樹木が空を覆うように緑のトンネルが続く。そよ風に、ざわめく
新緑の木漏れ日が眩しく目に飛び込んで来る。
ヒトリシズカ。他の場所でも咲いているが、葉脈が明瞭な若草色の葉と独創的な
白い花とのコントラストが、一際美しい山野草です。
観光道路の南側は、太平洋の大海原に面している。100m前後の断崖絶壁が
連なり、室蘭八景の景勝地が点在する。
コジマエンレイソウ。濃紅紫色の花を咲かせている。自生している場所は道路沿い
の緩やかな傾斜地。雑木林とクマザサが生い茂る中に小群落を作っている。
コジマエンレソウは、絶滅危惧Ⅱ類に指定されている ユリ科エンレイソウ属の山野草。
ルートの終点は、絵鞆岬の内側に位置する絵鞆漁港の佇まいを前景に、室蘭港の
景観が広がります。
測量山は標高199.6m 室蘭の絵鞆半島に位置する。山頂には展望台とNHKを始
め民放TVの電波塔が林立する。さらに、周辺は緑地公園が整備されており、春夏秋冬を通
して市民の憩いの場です。
女測量山は測量山の海側の小高い丘。バードウォチング用の散策路が整備されて
いる、今の時期は、散策路を縁取るように ニリンソウの花が咲き競う。
散策路の海側は100mほどの海食崖、眼下には追直漁港と街並みが広がる。
白いニリンソウ花が群生する中に、緑花のニリンソウが花を咲かせている。
緑花のニリンソウは、白いニリンソウの群生の中で稀に見つける事が出来る珍しい花です。
蝦夷紫(エゾムラサキ)が、淡青紫色の5弁の小花を咲かせ始めている。土壌は あまり
選ばず、やや湿り気のある場所を好む。当地の冬は、地下約30cm程まで凍結する、流通名
ワスレナグサは、 耐寒性の極めて強いムラサキ科ワスレナ属の常緑多年草です。
西洋雲間草(セイヨウクモマソウ)、流通名は紅小町。我が家の庭に来て10年程、
株は なかなか大きくならないが、今年も、紅色の花径2cmほどの小花を咲かせている。
原産地は、北ヨーロッパ。株姿も花も可愛らしい植物です。
深山苧環(ミヤマオダマキ)の開花まじかな蕾。花の形もユニークだが、蕾も独特。
あと、3~4日すると青柴色の花を咲かせ始めてくれる。ミヤマオダマキは本州中部から
道内に自生する高山性の耐寒性宿根草です。
3種類のプリムラが咲きそろう。プリムラ・ベリス、黄色で2cm程の小さな花、花弁の低部の
薄オレンジ色のボカシがアクセント。桜に似た形の花を一茎に、7輪~10輪咲かせる事から和名は、
黄花九輪桜。我が家の庭では 一番最後に、花を咲かせるプリムラです。
プリムラ ジュリアン。ポピュラーナなプリムラ、庭で一番早く花を咲かせる。4月の
下旬頃から咲き始めたが、今も花を咲き続ける花期の長いプリムラ。
プリムラ・ポリアンタが咲き始めると、一挙に庭が華やかになる。どのプリムラよりも
花色のバリエーションの多いプリムラです。