測量山の標高は199m、絵鞆半島の最高地点。山頂の展望台に立つと 360°の大パノラマが目の前
に広がります。眼下には、沢に沿うように住宅が立ち並ぶ。その先には、室蘭港を挟み対岸の景色を望む。
今日も黄砂が飛来、遠くの景色をぼんやりとかすめる。視界が良ければ対岸の北側には活火山の有珠山
や残雪を抱く羊蹄山。さらに、噴火湾を隔てた対岸には、駒ヶ岳や渡島半島の山々が望めます。
※ 当地では 5日から黄砂が飛来。今日も、気象庁のHP・黄砂情報を確認すると、当市を含む道内の各地で
黄砂が観測されています。
測量山の海側には、標高は160mの女測量山がある。周辺には、木漏れ日の中を行く散策路が整備さ
れています。一帯は、数種類の山野草が自生し、野鳥の種類が豊富な場所です。
散策路の脇に生える樹木の名は不明ですが、薄緑色の若葉と木の芽のコントラストがとても鮮やかに目
に映ります。 マイズルソウ(舞鶴草)。葉の形が、鶴が羽を広げて踊っているように見えるので「舞鶴草」と呼ばれます。
光沢がある葉と花の組み合わせが清々しい山野草です。
散策路は、自然のままの樹木が生いしげる森と片側には苔生す土手の中を行く。やや、勾配の強い道は、
隣に隣接する景勝地のマスイチ浜まで続いています。
画像からは想像がつかないかと思います。右側の土手の直ぐ外側には、海面から そそり立つ100m前後
の断崖絶壁が連なっています。
クルマバツクバネソウ(車葉衝羽根草)。草名の由来は、車輪のような葉と花の形が羽子衝きの羽根に似
ている事からです。大きな葉の上に生える小さな葉は萼片。上に突き出している雌べと雄べは昆虫と見間違
えそうです。
散策路から眺めるマスイチ浜です。本来は、画像の右上に小さく見える建物の一帯が展望台です。地名
の「・・・浜」は、断崖の下にある小さな入り江に浜がある事からです。
カメラの立ち位置は、散策路をわずかにそれた断崖の上。足元には海面から垂直にそそり立つ110mほど
の断崖絶壁。併せて、奇岩とコバルトブルーの海の色が印象的な場所です。
女測量山の散策路を後に測量山観光道路を進む。道側の両脇や草むらでは、ニリンソウが競うように花
咲かせています。
測量山観光道路沿いの草むらは、コジマエンレイソウ(小島延齢草)の群生地。普通に見かけるエンレイ
ソウより、大きな濃赤紫色の花を咲かせています。草名の由来は、函館市の西の沖合に浮かぶ渡島小島で
群生が発見 されたことからです。
オオカメノキ(大亀の木)は、当地に初夏が訪れると、林の中で一番初めに花を咲かせる花木です。そよ風
に枝をなびかせ、アジサイに似た純白な花を咲かせています。奇抜な樹名の由来は、亀の甲羅を連想させる
葉を付ける事からです。