湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

ハチャトゥリアン:交響曲第2番

2006年07月22日 | ハチャトゥリアン
○作曲家指揮ナショナル・フィル(COLOSSEUM)1953初版・LP


カッコいいなあー。でもロシアオケには違いないんだが正体不明だ。録音のクリアさのせいもあるが美しい透明感ある音で、ホルンあたりはイギリスオケみたいに聞こえる。アクが際立ってこないのですっきり聞き通せる。最初のドゥワージャージャージャージャーンから好悪をわかつロシアンバーバリズムだが所々に繊細な響きがあらわれ様々な同時代作品・・・ショスタコだけではなくプロコをもっとあく抜きしたような平明な表現からRVWの交響曲やホルストを彷彿とさせる清澄な響きの連続、20世紀交響曲好きにはわくわくさせられるような感じがある。いろいろな表情が万華鏡のように現れ人好きするものばかりではないが(随分とわかりやすいほうだが)三楽章の怒りの日の変容あたりからシベリウスをモダナイズしたような才気溢れるフィナーレの壮麗な盛り上がりにいたるまでの見事な大作ぶりったらない。指揮がまた引き締まって上手いのである。むろん弛緩はなくもないがオケの気合いはそうとうなもの。盤面が死んでいるので最高評価はやめておくがまずもって飽きない見事な大作なので、ミャスコフスキーに手を伸ばすならまずこちらから聞きましょう。○。
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ハチャトゥリアン:ガヤネーより剣の舞

2005年06月01日 | ハチャトゥリアン
オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団(MSC)1958/5/30・CD

どうも推進力がなくまぬけな感じがする。発音がぼてっとしているせいか?
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ハチャトゥリアン:仮面舞踏会組曲

2005年02月23日 | ハチャトゥリアン
ストコフスキ指揮ニューヨーク・フィル(CALA/COLUMBIA,SONY)1947/11/3,17・CD

イケイケの派手さがあるものの浮き立つリズム感はなく、また穏やかな曲については今一つ深みが無く感じる。もちろん短く伸び縮みする解釈は健在で、曲の起伏を強調するやり方には一理あるが、ストコの起伏の付け方はどこか醒めていて、これもまた一種の表現主義と思わせるところがある。その証拠というか、オケの音が一様に明るく金属質で耳にきつい。このNYPでもフィラデルフィアの録音同様のことが言える。速い舞曲の勢いは買えるがどうにも曲自体の包蔵する魅力以上のものを提供できているかといえば疑問。それ以上の解釈を加えているのに、むしろマイナスしているような感触。無印。
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ハチャトゥリアン:交響曲第3番「交響詩曲」

2005年02月22日 | ハチャトゥリアン
○コンドラシン指揮モスクワ・フィル、M.グロードベルグ(Org)他(MELODIYA他)1965

一回CD化している。LPでは音揺れや突如モノラルになったりなど(曲の規模からしてチャンネルの切替がうまくいかないのは仕方無いが)少し聞きづらい。ステレオであるがゆえにかなり派手に聞こえるが、ブラス陣はおしなべて巧く耳が変になることはない(痛くなることはある)。ひたすら高らかに凱歌をかなでるブラス陣に対して非常に抒情的な(しかも古臭くない)旋律で魅了するのが弦楽セクション。弦にかんしてはモスクワ・フィルの実力が発揮されている、と言うに留めておく。だがムラヴィンスキーの初演盤に聞かれるような箱にきっちり収まった音楽にはならず奔放さが感じられるのはコンドラシンとしては意外で、凝縮力も録音のせいかいい方に開放されておりちょっと聞きそれとわからない感もある。とにかくこの曲はハチャによく見られる赤銅色の「焼き付き」がなく、派手でもスマートで聞きやすい入門用の楽曲とすら言えるだろう。オルガンが通奏する半音階的なうねうねした動きにハチャの悪所が出ているとも言えそうだが、そちらに余り傾聴しなくてもすぐわかりやすいセクションが動き出すので問題無し。盤としては○程度か。
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