○ロストロポーヴィチ(Vc)ターリッヒ指揮チェコ・フィル(supraphon)1952/6/16-18live・CD
冒頭からものすごいアタックの煽り方。かなり細かく指示がなされるが一旦走り出すとじつに俊敏に反応するオケをひたすらアドヴァイザリ的に言葉を重ねながらドライヴしてゆく。同時期のチェコ・フィルの素晴らしく力強く、更にニュアンスに富んだ表現は全てターリッヒによって作られていたことがわかる。ターリッヒの中の同曲像がかなりベートーヴェン的であることも伺い知れる。遂に命果ててしまった故ロストロ先生はやはりリハなりの力の抜き方で余り表現しないが、アンサンブルに必要な音は全て出している。若々しくうぶい音にまだ若きロシアの闘士の生硬さを垣間見ることもできよう。まだ20台である。主主題に入ると演奏に徐に熱が篭りだすが、おそらく録音が、いったん途切れる。1楽章結部でロストロ先生が一切音を外さずに技巧的なフレーズを弾ききるとオケはそれを暖かく包み込むように、偉大な響きでこたえる。この時点でロストロ先生よりオケにメリットがあるようにすら思える、チェコ・フィル黄金期の凄さをけっこういい音で聞けるのがいい。結部はすぐ終わる。そのあとに短いターリッヒの言葉が、「ターリッヒ・エディション」のエピローグとして付け加えられている。17巻の目玉・・・だがチェロコンは僅か10分弱です。オケがとにかく素晴らしい。○。
※2007-09-03 21:03:50の記事です
冒頭からものすごいアタックの煽り方。かなり細かく指示がなされるが一旦走り出すとじつに俊敏に反応するオケをひたすらアドヴァイザリ的に言葉を重ねながらドライヴしてゆく。同時期のチェコ・フィルの素晴らしく力強く、更にニュアンスに富んだ表現は全てターリッヒによって作られていたことがわかる。ターリッヒの中の同曲像がかなりベートーヴェン的であることも伺い知れる。遂に命果ててしまった故ロストロ先生はやはりリハなりの力の抜き方で余り表現しないが、アンサンブルに必要な音は全て出している。若々しくうぶい音にまだ若きロシアの闘士の生硬さを垣間見ることもできよう。まだ20台である。主主題に入ると演奏に徐に熱が篭りだすが、おそらく録音が、いったん途切れる。1楽章結部でロストロ先生が一切音を外さずに技巧的なフレーズを弾ききるとオケはそれを暖かく包み込むように、偉大な響きでこたえる。この時点でロストロ先生よりオケにメリットがあるようにすら思える、チェコ・フィル黄金期の凄さをけっこういい音で聞けるのがいい。結部はすぐ終わる。そのあとに短いターリッヒの言葉が、「ターリッヒ・エディション」のエピローグとして付け加えられている。17巻の目玉・・・だがチェロコンは僅か10分弱です。オケがとにかく素晴らしい。○。
※2007-09-03 21:03:50の記事です