ロストロポーヴィチ(Vc)ロジェストヴェンスキー指揮モスクワ・フィル(russian disc)1964/4/20live・CD
リムスキーの弟子としてぼってりしたワグナー風の大曲を書いていた頃から、ここまで灰汁の抜けた擬古典的作風に至るまで、レスピーギもずいぶん遠回りをしたんだなあと思う。但し、リュート云々の作品とはことなり、ひたすらソリストがかなで続ける透明で優しい曲想も(ロストロポーヴィチは何をやってもやっぱりロストロポーヴィチ!古典的なフレーズもまた上手い、厚く柔らかな倍音をはらんだこの憂愁の音色は他にない)、最後はオケの豊潤なひびきによって大きくロマンティックなものに変わり、イギリス近代のように甘く終わる。短いがたっぷり聞いたような感慨が残るのは、やはりこの奏者たちの力なのだろう。
リムスキーの弟子としてぼってりしたワグナー風の大曲を書いていた頃から、ここまで灰汁の抜けた擬古典的作風に至るまで、レスピーギもずいぶん遠回りをしたんだなあと思う。但し、リュート云々の作品とはことなり、ひたすらソリストがかなで続ける透明で優しい曲想も(ロストロポーヴィチは何をやってもやっぱりロストロポーヴィチ!古典的なフレーズもまた上手い、厚く柔らかな倍音をはらんだこの憂愁の音色は他にない)、最後はオケの豊潤なひびきによって大きくロマンティックなものに変わり、イギリス近代のように甘く終わる。短いがたっぷり聞いたような感慨が残るのは、やはりこの奏者たちの力なのだろう。