湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

演奏史ってえらそうに。

2007年08月21日 | Weblog
・小学校:鈴木ヴァイオリン広瀬教室途中編入
・小学校:鈴木を抜けて近所の老カルテットのヴァイオリニストに一から楽理とハイポジをまなぶ。最初からプロにはならないと断言。
・大学受験近く:メンコンが仕上がらずベト春の1,2楽章にさしかえ。受験の月が発表会だった。
・大学オケに切り替え。先生がスピッカートを教えてくれなかったのでかなり苦労。楽典やオケの本で勉強しまくる。で、自分が弾けない曲の弾きたい芸風の音源を求める旅が始まる。
・室内楽回帰。未知の近代作品に移行。以後近代作品以外を徹底してやらなくなる。
このへんに勝手に書いてるので詳述は省略。
・仕事との両立が難しく中断。しかし今でもRVW1番終楽章をやったときのリハは皆に誇れるものと思っている。本番はチェロが乱れ失敗。
・オケ活動。
・指揮者とあわず脱退。
・仕事が行き詰ってきたときに、楽器なんてものをまじめにやるかふまじめに遊ぶかのジレンマが激しくなる。小学校から得意とし評価ももらっていたイラストや詩文に行きたくなるがマネーフローがたたず断念。評論家が大嫌いになる。
・楽器がいよいよ崩壊しかかってきて、手が震え左耳が遠くなり、少し新しい面子とカルテットをやったものの練習がままならず、あわせの録音を聴いて解散を決断。自分より上の面子と丁々発止やりたいという意識が高まる。
・ピアノトリオのお誘いを受ける。チャイコの難曲にしてソロ部が多い。コンチェルトで弾きこんだ指先の動きを反映させ、自分は少なくとも、これが最後という意気込みでやろうとおもっている。

バッハの無伴奏をどっかでやりたい。

以上。雑感
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ブラームス:交響曲第1番~Ⅳ

2007年08月20日 | ドイツ・オーストリア
○フルトヴェングラー指揮BPO(memories他)1945/1/23live・CD

まーほんとに稀有壮大な演奏で、のだめオケにはいろんな意味で無理な大人の名人芸ぶりなのである。オケがやる気になっていること、指揮者に酷いカリスマ性があること、一流どころのオケの同じ曲の演奏で違ってくるといえばそういうところに尽きるわけで、更にこの「時代性」が加わるといちだんと「文学的な」興味をそそられマニアは聞き耳を異常な勢いで立てるわけである。しょうじき、フルヴェンのブラ1である。いつもの名人芸という一言で片付けられる。録音状態も悪く一部撚れていて、けしてこれを取り立てて聞く必要は無い。ただ、ベルリン・フィルの重厚かつ統一感溢れる響きが厚ぼったいままルバートされていくさまはじつに板についているとともにこの時期のこの顔合わせでしかできなかったであろう切羽詰まった「ドキュメント」を提示している。まあ、拍手が貧弱なのはいたしかたない。○。
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ミヨー:格言カンタータ

2007年08月20日 | フランス
○作曲家指揮アンサンブル、ブヴィエ、J.コラール、C.コラール(VERSAILLES)LP

合唱部分はにぎやかだがバックはほとんどハープかクラリネットくらいのもので非常に簡素である。ハープの残響を抑えたとつとつとしたバックに歌唱がのるさまはサティの遺伝子をかんじるが、後半では古典的な手法もとられている。おおむね牧歌的で明るく、演奏的には合唱陣がやや近すぎてうるさいが一般受けはしそうだ。○。

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ミヨー:ヴナスク伯爵領人の典礼op.125

2007年08月20日 | フランス
○ブヴィエ(A)作曲家指揮アンサンブル(VERSAILLES)LP

ストラヴィンスキーっぽい削ぎ落とされ骨ばったアンサンブル(サティ的でもある)にオーケストレーションで、音楽はシェーンベルク的に重く晦渋なものはあるが旋律をはじめ根底には南欧の楽天性が流れる。「結婚」とか、あのあたりに影響されたフランス近代の作曲家もまた多いが、ミヨーは換骨奪胎のさまが聞きやすい方向に向かっている。そのぶん脇も甘くなるがミヨーなのでそこは構成の妙で乗り切っている。短いのでまだ耐え切れる範囲か。演奏評はしづらいけど、いかにもフランスの典雅さが漂う範疇にはある演奏ぶり。前後収録の曲の間にあっては少しへこんだ感じか。○。
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ドビュッシー:チェロ・ソナタ

2007年08月18日 | ドビュッシー
○アルバン(Vc)ヘルファー(P)(musidisc他)LP

アルバンのチェリズムはフランス派の最も一般的なイメージをあたえる。ヴィルツオーソ系ではない、しかし技術的には完璧で、なおかつどんなに技巧的なフレーズでもブレがない。すべて同じ美しい音質でそろっている。荒々しさも欲しくなる曲でもあるが、これだけちゃんと音にできているとこれをわざわざ雑音まみれのライヴにしたくはないなあと思う。特徴的な部分はそれほどないかもしれないが、じつにさわやかな演奏。○。

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ドビュッシー:フルート、ハープ、ヴィオラのためのソナタ

2007年08月18日 | ドビュッシー
◎ラヴァイロッテ(Fl)ラウア(Va)ガライ(Hrp)(musidisc他)LP

ドビュッシー晩年の、しかし最もドビュッシーらしい室内楽で、ソナタとは形ばかりのこのまさに印象派音楽そのものという響きに、典雅でオリエンタルな旋律は、他を寄せ付けないものを持っている。この編成でこそ行える、まったく新しい音楽を示したものだ。ドビュッシーの書法が素人臭いと言うならこの曲以上のものをぜひ目の前に見せて欲しい。やろうとすればできたのである、この人は楽器や楽理よりも音楽を目指したのだ、瑣末なことはどうでもいい。そして、この演奏はかなりぐっときた。新しめの録音ではなかなかこういう淡い感傷とすっきりした後味のよさを感じることはできない。ライヴ感にも溢れているが技術的瑕疵はみられない。素晴らしい。◎。
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ドビュッシー:弦楽四重奏曲

2007年08月18日 | ドビュッシー
○テシエ、ユーオン、バロー、コーディエ(musidisc他)

なかなか盛り上がる。演奏的にはフランス派のそれだがパレナン以降のような冷徹な方向にはいかず時には熱く時には丁々発止でわたりあう。このメンバーは知らないがいずれきちんとしたアンサンブルの訓練を行っている団体だろう。○。
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チャイコフスキー:交響曲第1番

2007年08月17日 | チャイコフスキー
○ゴロワノフ指揮ソヴィエト国立放送交響楽団(MELODIYA/LYS他)1948・CD

まるでチャイコにきこえない。意外かもしれないが、「演歌じゃない」のだ。ワグナーを思いっきり力んでやったような、ザッツなんて揃えなくてもぼやっとまとまってればあとは力づくで押し通せ、ということを言ったか言わないかとにかく弦はばらけているのだがそれでも、一本の強い筋の通った紛れも無く西欧的なチャイコなのである。うねりかたはロシアのデロデロ崩し指揮者というより寧ろメンゲルベルクのような恣意的解釈を定着させた名人芸といったふうで、ブラスをはじめ力強くもしっかりみんな理解して演っているのがわかる。終楽章の、さあ盆踊ってくれというような民謡旋律でさえ、テンペストなかんじの管弦楽曲に聞こえる(意味わからん)。録音もゴロワノフにしてはクリアで聴きやすい。なかなか浸ってしまって後で評する言葉を考えあぐねてしまうたぐいの、チャイ1では私、かなり好きな演奏です。まとまりがいい。○。

Comments (4)
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ロドリーゴ:アランフェス協奏曲~Ⅰ、Ⅱ

2007年08月17日 | その他ラテン諸国
○ディアズ(G)ストコフスキ指揮アメリカ交響楽団(DA:CD-R)1968/11/17live

有名な2楽章までで拍手が入り録音が切れている。感傷的で直接的な旋律の表現だけではなく、バックオケの必要十分なファリャ的な音による絡みが欧風演歌になりかねない曲に厚みをもたらしている。オケ指揮者の手腕よりもギタリストの手腕による部分が大きい、もともとそういう曲ではあるのだが、このギタリストは哀愁があって的確な表現が心地いい。音粒のたった精度の高い演奏である。全曲聴きたかった。

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ヴィラ・ロボス:ギター協奏曲

2007年08月17日 | その他ラテン諸国
○ディアズ(G)ストコフスキ指揮アメリカ交響楽団(DA:CD-R)1968/11/17live

ギター協奏曲の世界では有名曲だそうだが冒頭の轟きを除いてこの人にしてはおとなしい曲感がする。綺麗な旋律に無難というか爽やかな合いの手が入り、わりと平坦なまま終わる。静かな曲と言ったほうがいいか。ストコは手だれのギタリストを前に、音の綾を程よく抉り出している。○。

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チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」

2007年08月17日 | チャイコフスキー
○ヴェス指揮オーストリア交響楽団(REMINGTON)LP

非常にしっかりしたドラマの打ち出された演奏でドイツ式の縦の厳しい揃え方もクレンペラー的な重さはなくスムーズに若々しさを保って程よく聞ける。かなりブラームスを意識したような抽象的な演奏になっていることも確かで、チャイコの勢いまかせな部分はやや減退しているものの、ドイツ系の中堅指揮者のそれに比べればずいぶんとアグレッシブだ。派手さはほどほどだがなかなか聞かせる技巧的にもすぐれた演奏。○。

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ラヴェル:ピアノ三重奏曲

2007年08月17日 | ラヴェル
○エルフェ(P)エルリ(Vn)アルバン(Vc)(eurodisc他)LP

シャンペイユのカルテットの裏面のものとして有名な録音で、原盤はクラブ・フランセか。異常な値段がついているのが不可解だ。オイロディスクあたりの再発は市場によく出てたのに(今でも毎月のように出るが値付けが異常)。演奏は特徴的で、いきなりアグレッシブに攻撃的に始まる。情趣より音楽の律動とやりあいを楽しむ、ピアノトリオとしては常道とも言える演奏でもある。けっこう飽きずに面白く聞けるが、これがこの曲のすべてではない、むしろ特異だということで○。

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<雑感>おひさ巡回

2007年08月15日 | Weblog
いやー、みなさんサイト死んでますねー(苦笑)昔なじみ、もしくは昔嫌ってた(ごめん)クラシック音楽系サイトを「有名だったところを中心に」巡回してみたわけであるが、見事に1,2年ほったらかし(苦笑)ブログに移行した人もあんまりいない感じがする。ブログよりサイトのほうが検索順位は上がるけど、検索順位が上がってほしくない、という個人のかたはたくさんいるはず。私もかつてはそうでした。今は別にどうでもいい(ブログなら削除とかすりゃいい話で)。それにしてもものすごく気合いを入れて作ってたとこにかぎって、動いた形跡がない。そういう人のリンクリストから更に飛んでみるとこれが半分以上リンク切れしてるときてる!

音楽の無い場所での音楽論議は不毛だ、とか学生のころはよく言っていた。今はネットを介して音楽も映像も見られる(モバイラーでナローバンダーな私は駄目だ)けど、やっぱりきほん単なる文字列だけで交わされる音楽の話題って不毛で、リアルな場所にみんな、戻っていったのだろうね。予言めいたことをもう3,4年前に書いた気がするが、見事そのとおりになった。かわって一般のクラシックファンのかたがけっこう多くなったような気もする、ブログなんていっぱいある。コアなネタとか、ためになる話なんてめったに出会わないし、かつてのサイトやbbs連中ひいてはパソ通時代のフォーラム仲間みたいに、ディープに掘り下げたことを言ったり書いたりする人は殆どいないけど、そのかわりヲタでない普通の人のクラシック音楽に対する温度感がわかりやすい。健全なかんじすらする。ディープな話したければ、もしくは読みたければ下火とはいえ匿名系の場所行けばいいだけだしね、はっきりいってそこ行くだけで十分かな。

一方ではプロのモノ書きや文字が金になることに気づいた有名音楽家さんたちとかが手を引いたってのもあるだろう。既存メディアを介さず自分の手で直接発信すること、ファンと交流することの新鮮な喜びを楽しむ、なんてのに時間をかけることのアホらしさに気づいたわけだ。結局どう運営したって嫉妬と妬みのハッテン場であるネットじゃあ荒れるわけだし、一時期若年層にみられた「サイトをやってる人はタダで情報提供するのが当たり前」なんて通念をひけらかされたら、私だってめんどくさいと思うくらいで。

ネットはつまんなくなった。余りネットに慣れてないかたは意外に思われるかもしれないが、「もはやネットで取れない情報は多い」。かつて「ネットで取れない情報はない」と言われた時代は著作権を端緒とするさまざまな問題と、何より発信側の「腰引け」によって去り、素人の書く「確度の低い、もしくは乱雑でわかりにくい」情報しか出てこなくなっている・・・金がらみの裏がなければ。

でもね、やっぱ音楽は聴いてなんぼ、やってなんぼ。ニコ動の音楽版みたいのがあって違法アップロードに書き込みやりほうだいだったら、「ネット・クラシック」は発展しなおすかもしれない。でもそんなの許されないから(でもそんなのかんけーねー!と裸で踊っても法的には無駄)、リアルな場で、レコード鑑賞会とか、楽器を持ち寄って遊ぶとか、そういう楽しみに戻っていくのがいいんではないでしょうか。プロはプロとしての持ち場に戻る。それが正解かもね。

まあ、私はこのままのスタンスで静かに続けるわけだが。サイトからだと8年半近くかあ。そりゃ慣れきってますから。誰に何と言われようが何も言われなかろうが、

「でもそんなのかんけーねー!!」




ps。楽器を弾く精神的余裕が欲しい。。わりと調子が上向いてるのに。
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グラズノフ:バレエ音楽「四季」

2007年08月15日 | グラズノフ
○ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィル(MELODIYA/russian disc他)1969live・CD

けっきょくみんな終曲だけが目当てでこの曲を聴くんだろう!・・・とかグラヲタは言うだろう(そんな奴いるのか?)。グラズノフで最も有名で録音も多い、なのに何故かグラズノフ好きはそれほど入れ込まない曲。一般受けしそうな無難な管弦楽に曲想、というかチャイコを更に西欧化したようなかんじで、魅力的な旋律をソロ楽器にばかり重く課すというやり方が腕に覚えのあるソリストを木管なんかに抱えたオケにはうってつけ、聴き映えする。しかし昨今アマチュアでもこれをやってしまうんだよな。すごいな。この録音はロシア的なオケをびしっと引き締めるムラヴィンの優れた統率力が伺えるが、弦楽器を中心として多少鄙びた音色の感じがするのはおそらく録音が旧いせいであろう。スピードの手綱を緩めず、しかし決して急いた感じも醸さずによく表現している。表現が一本調子になりがちでバレエ指揮としてどうなんだろう、という部分はあるが、交響曲を聴くつもりで聴けばかなりぐっとくる。○。

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グリンカ:ルスランとリュドミラ序曲

2007年08月15日 | ロシア・ソヴィエト
○テンシュテット指揮ミネアポリス管弦楽団(MO)1981/1/16LIVE・CD

緊張感の漲るしっかりした演奏で、いささか現代ふうの前に流れない客観性が気にはなるが、おおむねスタンダードに聴ける無難な演奏に仕上がっている。ミネアポリス管弦楽団の自主制作ボックスより。
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