湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

ドヴォルザーク:チェロ協奏曲

2010年09月06日 | 北欧・東欧
マイナルディ(Vc)レーマン指揮ベルリン・フィル(DG)

いわゆる「名チェリスト晩年様式」である。無骨で音量操作がうまくいっていないが、長い音符の音色にのみかつての甘く美麗な特質があらわれている、ということだ。かなり危うい。またソリスト以外もぎくしゃくして山がなく、奇妙に聞こえる箇所も散見されるが、これはたんにソリストとバランスを保つためのやり方だろうか。ドボルザークでもブラームスでもない音楽。聞き方によってはてんめんとしたホウエツ的演奏・・・と言えるか?ステレオ。無印。
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ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー

2010年09月06日 | アメリカ
○タッキーノ(P)不明

音質より恐らく正規音源によるものだがweb配信のデータでは不詳。曲がよくできているのでソリストさえ万全なら言うことない。おしなべてうまく、適度に遊んでいるのがいい。美しく透明な音が印象的。
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ガーシュイン:パリのアメリカ人

2010年09月06日 | アメリカ
○タッキーノ(P)不明

音質より恐らく正規音源によるものだがweb配信のデータでは不詳。ブラスのあからさまな瑕疵があることから放送ライブか。クラシック音楽スタイルながらもきっちりジャズ風を吹かせ、楽しさと理知性のバランスをとっている。同時代のクラシック楽壇によく学んでいるなあ、と細部の響や動きを楽しめる精度。そういう現代的なスタイルだからこそライブ感はなく、凡百感もあるが、日常に楽しむには十分。
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オネゲル:交響的運動「ラグビー」

2010年09月06日 | フランス
○ブール指揮ハーグ・フィル(放送)LIVE

web配信されている音源。ヒステリックな音の強弱が鼓膜にきつい、いやそういう曲なのだけど、厳しく、禁欲的なまでに引き締められた演奏ぶりは少々堅苦しさを感じさせつつも、こういうスタイルがあったのだ、シェルヘン、ロスバウト、マデルナ、ばらばらではあるものの確かにこのような潮流があったのだと、明晰な録音をききつつ。激しいアゴーギグのついた客観スタイル、ということで私はやや飽きる部分もあった。長いよ。○。
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グリエール:交響曲第3番「イリヤ・ムーロメッツ」短縮版

2010年09月05日 | グリエール
○ストコフスキ指揮シカゴ交響楽団(PASD)1958/1/9シカゴデビューコンサートLIVE

PRISTINEのWEB配信。録音は悪い。作品は十八番である。短縮版はストコフスキの依頼で編まれた作曲家自身によるもの。二楽章にシカゴの弦の鋭さが感じられる。ライナー時代のロマンチックな美しさと厳しさがそのままストコフスキに受け継がれ、とくにチェロが素晴らしい赤銅色の音を出している。フィラデルフィアなどと違った中欧的な響の厚みがとても安定した聴感を与える。木管も非常にうまく、抽象化された表現が逆に作品のワグネリアン的な部分をはっきり浮き彫りにしている。スケルツォなどややばらけてしまった。やはり中欧的な鈍重さがある。いい面もあるが。しっかり立体的だ。○。
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ブラームス:交響曲第2番

2010年09月05日 | ドイツ・オーストリア
○ストコフスキ指揮シカゴ交響楽団(PASD)1958/1/2シカゴデビューコンサートLIVE

PRISTINEのWEB配信。割れまくりのエアチェックで非常に聞きづらい。しかしどこのオケでも(とくに弦)むせ返るようなストコフスキサウンドにしてしまうのがストコフスキの凄さだ。耳が極端にいいのか極端に悪いのかどちらかだろうが技術的な面のすぐれた部分は認めるべきだろう。ストコフスキのブラームスは外しがない。雑味の混ざる隙間が作品にないからだ。ハデハデな響きにはブラームスらしからぬ世俗性も宿るが、軋みは生じず、まともに聞きとおせる・・・四楽章以外。四楽章は私は好き。スヴェトラみたい。逆か。○
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ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲(一部割愛)

2010年09月04日 | ラヴェル
○マゼール指揮クリーヴランド管弦楽団(DA:CD-R)1974/5/26来日公演放送live

明快な起伏の織り込まれたスリリングな演奏で音色はやや雑味を感じさせるし録音状態に問題はあるものの、意欲的な表現ぶり、今のマゼールの萌芽と同時に旧世代の演奏に通じる「表現主義的なロマンチシズム」分裂症的気質が感じられ面白い。オケがあけっぴろげでセル時代の匂いを思いっきり残したかげりのなさで、個人的には陰影に違和感があるが、ラヴェルなのでむしろこれでいいのだろう。合唱無し。スヴェトラのような粘りからなし崩しの最終和音埋没、それでも拍手盛り上がります。一部放送上の都合でカット。
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ラヴェル:バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲

2010年09月03日 | ラヴェル
○ミュンシュ指揮ボストン交響楽団(M&A)1961/7live・CD

音が悪すぎる。また序盤より合唱が強く、管ソロにしても余りにデリカシーのないリアルな音表現によるやりとりがアメリカの匂いを感じさせる。それでもミュンシュならではの繊細な美観は所々感じ取れ、それはいわゆる第二組曲のくだりにさしかかってとたんに開花する。ある意味大道芸人的な終幕ではあるが、これはそういう音楽なのでいい。録音弱者にはおすすめしないし、ラヴェル好きには猛毒の音。○。
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ラッグルズ:正門

2010年09月03日 | アメリカ
○コープランド指揮BBC交響楽団(DA:CD-R)1975/9/16放送live

レクチャーコンサートのヒトコマでこのあとアイヴズの小品にいくといういささか疲れる流れ、コープランドが何かの振る舞いをしたらしく笑いもはさまる。仕方なくやっているということなのか。曲は新ウィーン楽派ぶった前衛そのものでラグルズの個性というものも余り引き立って来ない。演奏はきわめて真面目である。○。
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多忙ではございませんが残暑見舞い

2010年09月01日 | Weblog
クラシック音楽に対する情熱が皆無に等しくなってきてるのは見ての通りなのですが、「未消化分」をときどきまとめて書くわけです。とうぜん余り力が入らない。あやふやだったり、もう何日も聞いてないものをうろ覚えで書いてみたり。やはりそういうのが伝わるのかアクセスもてきとうな数に落ち着いています。今はそれでいいんだろうな。ここの一番の問題点は入手難音源ばかり取り上げるところにありますが、さいきんは案外、最新発売盤が多いとおもいます。それは逆説的に盤を余り買わなくなったところにも起因してます。

音盤は滅び行くのでしょうか。たぶんデジタルメディアとしてはそちらへむかうのでしょう。オケが自身のホームページで直接ダウンロード販売やネット放送を行う時代(自主制作盤すら作らず)、それでいいのでしょう。採算のとれなかった骨董盤もnaxosのようにぞくぞく、それこそ無料も含め再配信されるようになってきていて、これで「未踏の地フランス」の古い放送録音もネットに出回るようになったら、とりあえず裏青は消えるかな。

残暑見舞いでした。こちら渡嘉敷島。
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サン・サーンス:動物の謝肉祭~白鳥

2010年09月01日 | フランス
○ピアティゴルスキー(Vc)ハープ六重奏団(WHRA)?/10/5カーネギーホールlive放送・DVD

50年代の映像であろう。小ホールにて、恐らく何等かの素材として演出されたものではないか。状態はよい。演奏はやや枯れており線が細くけれんみが皆無。朴訥とした寂しさがある。終盤でたっぷりボウイングを使い歌いこむあたりヴィブラートがとても美しい。ハープも揃って素晴らしい。○。
Comments (4)
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