ガウディのカプリーチョを見てから今日で4日も経ってしまった。コミージャスでも数分おきの激しいにわか雨にたたられ、高速道路を西に行くうち何度も虹を見るようになった。
今まで虹を見たときは、ラッキーなどと叫んでいたが、そのたび西の空が真っ暗で雨が叩きつけるから、最後は ”またぁ 虹!”とイヤーな気持ちになった。道筋の2箇所でキャンプサイトを見つけ2泊後2日前の午後このルアカ(Luarca)のキャンプサイトにたどり着いた。
ここは海に突き出た岬の高台にありまわりは松林と花の終わったアジサイの巨木に囲まれたキャンプ場。この日は雷、稲光の暴風雨になりインターネットも雷のため早くに使用禁止になってしまった。
サイトから見る海は荒れに荒れて、海鳴りが重く防音の利いたキャンパーの中まで聞こえてくる。嵐の去った翌日は、このブログを書くのに忙しくどこへも行けなかった。というのも2日間で4ユーロの使用量を払ったから、この日しかない。
松林の中の地面には大きな腐ったきのこが生えていた。もう一ヶ月早ければ、大喜びできたかもしれない。今は紫色のクロッカスが芝生の中に生えて踏まずにキャンパーに行くのは至難の技。
今日は強風だけど、雨が少ないからキャンプサイトから2kmの町へ行ってみることにした。岬に見える白い灯台の向こうがLuarcaの町で、キャンプサイトは高台にあるから、長い坂道を降りて町の中心地へやってきた。
町の中心を流れる大きな川は流れが速く、あれほどたくさん降った雨にもかかわらず、水は澄んでいた。河の石原に鷺と見たこともない鳥たちがたむろしている。七面鳥みたいに醜くそして水かきがあるから七面鳥じゃない。”あんた一体何よ ”と話しかけたがもちろん返事してくれない。
港は堤防が2重になっていてどんな嵐にも耐えられそうだ。港を取り巻く家は、今までのスペイン色のテラコッタ色がないからそれほどきれいとはは思えないが、どんな隙間にも階段のように家が密集しているのは見事だ。
街中の銀行のキャシュマシーンでユーロを引き落とした。今日はユーロが弱くなったとのニュースで、ニヤリとしている。
灯台へ行く途中に大きな墓地がある。スペインはカソリックの国だから遺体は埋葬するのかと思っていたが、昨今の土地不足、ここの墓地でも戸棚式のパネルが張ってあったから、火葬になりつつ在るのだろう。
夏に来ればすばらしいホリディが楽しめそうなこの町や、キャンプサイトだけれど、明日からまた大西洋に低気圧が張り出し、スペインから英国を覆って数日間は雨という。急いでポルトガルへ南下しようと話し合っている。