Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

スペインの旅 (6) サンティアゴ・デ・コンポシテーラ

2010-11-25 21:43:23 | キャンパーヨーロッパ 2010年



9月を過ぎるとキャンプサイトもほとんどが閉まり、年中開いているサイトは北スペインではまばらにしかない。ルアカのサイトを出た日はすばらしい晴天で、これでは天気予報は当たらなかったかと思って西へ60Km行ったところのフォズ(Foz)へキャンプサイトを探して行った。
ところがここは閉まっていて、次に開いているところは100Km以上はなれたカーバロ(Carbaro)。そこを目指して走り出してまもなく、雨が降り出し風も強くなってきた。

やっぱり大西洋に発生した低気圧は嘘じゃなかったらしい。途中で気が変わって南のサンティアゴ・デ・コンポシテーラへ行くことに決めた。風雨は次第に強さを増し、町から1Km離れたキャンプサイトにたどり着いたときは嵐だった。

サイトにはオランダのキャンパーが1台が停まっていて、彼らはこの日町の見物に出かけていて夕方遅くまで帰ってこなかった。こんな嵐ではどこへも行けないと、この日の午後はキャンパーの中で、たまたま映ったスペインのテレビを見て過ごした。もちろんスペイン語はわからないから、スポーツ番組ばかり見ていた。


 

嵐は一晩中吹きまくり、白樺林の中のキャンプ場は枯葉がキャンパーの横にべったりくっついて汚らしい。この嵐は30時間も吹き荒れた。
この朝出会ったオランダ人は、”サンティアゴの町はすばらしいが天気が悪いからポルトガルへ行く”と言っていた。せっかくだからこの町を見ないで出てゆくわけには行かないと、雨合羽を着込んで雨の中を旧市街へ向かった。

ちょうど1週間前、サンタンディアへついた日にバチカンからローマ法王がここを訪れていた。どんなにすばらしい町であろうかと、期待していった。チャンプサイトでもらった地図ではこの旧市街には、大聖堂やあらゆるクリスチャンの教会が集まっている。
雨は横殴りに吹きつけ、旧市街に着いたときには亭主の防水ズボンが全然利いていないことが判明。ズボンも靴もグッショリ。



 

とにかく雨を避けるために、てじかに入った大教会は、奥に宝物殿があり4階まであらゆる宝物を展示していた。この教会サン・マーティン修道院は11世紀から16世紀に建立されたこのサンティアゴの主要教会の一つで非常に大きな建築物だった。


 


過去のローマ法王レオ13世の素敵な肖像画には心引かれてこの写真を撮った。

 


中世には教会は貧者の救済所だったばかりでなく、病院の役目もしていたらしく、ここのは薬剤保管、調合の大きな2室があった。


 



サンティアゴ大聖堂の前の大広場は一週間前のローマー法王訪問に際して作られた架設ステージを取り払う途中で、暴風雨の中作業はあまりはかどっていない様子だった。このような天候でも、大聖堂へ入場するための観光客が長い列を作っていて、一目見てあっさりあきらめた。さすがスペインは旧教徒の国だ。

 


街角のくず入れに突風で折れた傘が無数に突っ込まれて、今日のこの天気に出かけるのが、狂気の沙汰だと思うが、私たちもその中の一組、まったく救われない。


 


 

ほとんどの町を見ない前にあきらめてキャンプサイトに帰ってきたが、私の雨合羽は通気性ゼロのため合羽の内側は汗と水蒸気の凝縮で、頭から靴下まで水浸し状態だった。

コメント
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