りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

龍言飛語。

2010-11-13 | Weblog
村上龍の本を、読んでいる。

新刊ではない。
昔の本。
しかもエッセイ。

タイトルは、「龍言飛語」という。
20年前、週刊プレイボーイで連載されていたエッセイだ。
自宅の本棚から引っぱり出して、久しぶりに読んでいる。

当時の日本は、言わずもがな、バブルの絶頂期。
大げさかもしれないが、今の日本と正反対の時代だ。
村上龍は、38歳前後。
今風にいえば、いわゆるアラフォーである。
つまり、今の僕と同世代だ。

いろんな意味で、今読むと面白そうな気がして、
約20年ぶりにページを開いた。

あの頃、当時20歳だった僕の頭ではうまく理解できなかった
言葉が、自然と身体に染み込んでくる。

たとえば・・・<俺はどんなに調子がよくても決して喜ばない。
不安材料が多ければ多いほど考えるから結果的にはいい。不安
材料のない奴は結局だめなんだよ。男だって若いうちに悩まない
奴はやっぱりバカだろう(中略)いるんだ、たまに不安材料の
何ひとつなさそうにしている奴が。(中略)東京とか都市の中で
そういう奴を見ると腹が立つ・・・>
・・・とか、
<だいたい豊かな人というのは、自分を他人と比べたりしない。
(中略)豊かな暮らしって、他人が決めるものじゃない。自分が
豊かだと思えば豊かなんだ。>

そして、今の日本の現状を予期したような言葉がところどころに
ちりばめられていて、鳥肌が立ちそうになる。

たとえば・・・
<日本はとことん貧乏な国だよ。(中略)やっとお金ができて、
ルィ・ヴィトンとか持った、という段階だ。そしてその次の段階に
行くまでにきっと滅んでいるだろう。>
・・・とか、
<何も努力しない、新しいものを受け入れない、楽に楽にやっている。
そんな日本の田舎は滅ぶべきだ。もう徹底的に滅べばいい。どんどん
閉鎖される炭鉱みたいに>

刺激的な言葉遣いが並ぶが、
やっぱり、この人はタダモノではない(笑)

この週末は、まだ身体が本調子ではないので、家で静養するつもり。
この本を読みながら過ごそうと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする